虎の西岡 初の勲章へ意欲満々「その気で4試合行くから」

[ 2013年6月12日 08:31 ]

笑顔で練習を行う西岡

 阪神の西岡剛内野手(28)が11日、球団初となる交流戦優勝へ向け並々ならぬ決意を示した。目下ロッテと並び4位タイながら、12日の日本ハム戦(札幌ドーム)から残り4試合を全勝すれば、他球団の状況次第で逆転する可能性がある。虎の西岡にとっても初の勲章となるだけに、リードオフマンとして猛虎を力の限り、けん引する。

 チャンスがある限り、突き進むだけだ。その顔は本気も本気。残り4試合を全勝すれば、交流戦Vの可能性が残る。記者陣から優勝の可能性を問われた西岡は、高らかに逆転優勝を宣言した。

 「それ(優勝)しかないでしょう!」

 この日、鳴尾浜で行われた全体練習に参加。痛々しい顔のかさぶたは残ったままだった。気迫を示す「勲章」は8日のロッテ戦でヘッドスライディングした際に流血してできた傷。額から流れ落ちる汗で傷口はしみるはずだが、何食わぬ表情で黙々とバットを振り続けた。

 「この時期にね。交流戦の優勝というモチベーションがある中で、残り4試合を戦えるのは、いいことだと思う」

 残り4試合を勝ち続けることで夢はつながる。きょう12日の日本ハム先発はチームトップの5勝をマークしている左腕・吉川。昨年も甲子園で1度対戦したが、6回1得点に封じられており、猛虎にとって難敵と言える。加えて、阪神は札幌ドームで現在4連敗中。ロッテ時代の西岡も札幌ドームでは通算223打数47安打の打率・211と結果を残しておらず、数字的には苦戦が予想される。

 ただ、リーグ首位をいき、最近4試合で3度のサヨナラ勝ちなど、今の猛虎には数字を覆す勢いがあるのも確か。西岡自身もメジャーを経験して、ひと回り成長し、今季は開幕から打線を引っ張り続けている。打率は・291ながら出塁率は・356。和田阪神の「不動の1番打者」として必要不可欠な存在となっている。

 「もう自力(優勝は)ないけどね。最後のゲームとかになると思うけど、チャンスが来れば狙いたい。選手は、その気で4試合行くから」。和田監督もV奪取に闘志を燃やし、負傷している左足に不安が残る背番号7に対しては、初戦こそ二塁スタメンも、あす13日以降は相手先発に右腕が続くと予想されるため、指名打者での起用で負担を減らし、最大限の力を発揮させる方向でいる。

 西岡が1打席目に安打を記録すればチームは12勝3敗2分けで勝率は驚異の8割を誇る。北の大地に乗り込んだ虎の切り込み隊長のバットが球団初の快挙に望みをつなげる。

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2013年6月12日のニュース