王さん「天覧試合以来の盛り上がり」 衣笠氏と花束贈呈

[ 2013年5月6日 06:00 ]

握手を交わす(左から)松井氏、長嶋氏、衣笠氏、王氏

国民栄誉賞授与式

 国民栄誉賞授与式では、ソフトバンク・王貞治球団会長が長嶋氏へ、衣笠祥雄氏が松井氏に花束を贈呈した。

 77年に国民栄誉賞第1号を受賞した王会長は「天覧試合(59年)以来の盛り上がり。長嶋さんがファンに気持ちを伝えられ、待ちに待ったユニホーム姿でバットも振った。念願の一部がかなった。感無量です」と話した。また、松井氏には「もっと胸を張っていい。次の王、松井の後を追う選手を育てたい。松井流で野球界を引っ張ってほしい」とエールを送った。また、87年に同賞を受賞した衣笠氏も「長嶋さんはいつもらわれてもおかしくない方。心からうれしい。松井君はこれから野球界でも頑張れとエールを送る賞だと思う」と喜んだ。

 ▼張本勲氏 長嶋さんの授賞は遅いぐらい。美空ひばり、大鵬、長嶋さんの3人は、戦後の日本を本当に元気づけた人。私が巨人に移籍し、長嶋さんが監督だった時に、私がスクイズのサインを見逃した。試合後、監督室で猛烈に怒られた。「これほど野球に熱い人はいない」。そう感じた。松井選手と一緒ではなく、ミスター単独で授賞してほしかったという思いはある。松井選手は米国でも頑張ったと評価している。500本とはいわず、800本塁打ぐらい打ってほしかった。

 ▼吉村禎章氏 僕が現役を引退した98年、シーズンでは長嶋監督からキャプテンに任命していただいた。選手がマイナスになるようなことは、一度も口にされたことがない。野球人にとっての憧れだけでなく、全国民を元気にされた方だと思う。松井選手は彼が巨人に最後に在籍した02年、僕は打撃コーチだった。毎試合、4番として彼の名前を書いた。その存在感、体や精神力の強さ…。球界の4番だ。あらためてそう感じた。その2人が同時に授賞。本当に素晴らしいことだと思う。

 ▼槙原寛己氏 93年オフにFA宣言をしたが、長嶋監督に引き留めていただいた。01年、監督と僕が一緒にユニホームを脱ぐ時「(移籍を)止めていただいてありがとうございました」と言うと「マキ、俺は全部分かってた。残って良かっただろう?」と言われた。先日お会いした時も「おめでとうございます」と話したら、間髪入れずに「ありがとうな」と返事が返ってきた。元気になられてるな、と思ってうれしかった。松井選手も巨人時代、深夜に遠征先の宿舎の非常階段で素振りをしている姿を見たことがある。巨人の4番の重み、責任感…。一緒にプレーできてうれしく思う。

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2013年5月6日のニュース