山本昌 引退回避「KOされたらハッキリ言うつもりだった」

[ 2012年9月9日 06:00 ]

<中・神>6回途中、ボールをブランコ(右)に手渡しマウンドを降りる中日・山本昌

セ・リーグ 中日0-1阪神

(9月8日 ナゴヤD)
 47歳の中日・山本昌は、ある決意を胸に7月12日の阪神戦(甲子園)以来、2カ月ぶりの先発マウンドに上がった。6回1死から大和に二塁打を浴び、鳥谷に四球を与えたところで降板したが、5回1/3を5安打無失点。打線の援護がなく、今季3勝目を手にすることはできなかったが、先発の役目を果たした左腕は「きょうぶざまな投球だったら、最後になると思ってマウンドに立った。KOされたらハッキリ(引退を)言うつもりだった」と明かした。

 最速138キロの直球にスクリュー、緩いカーブで打者を翻ろうした。5回には打球をよけた際、左太腿に左肘を当て違和感を訴えたが続投。「雰囲気に体がなじんでくれば100球くらいまでは行ける」と胸を張った。

 高木監督が「次は(打線が)打てそうな投手の時に出したるわ。勝っておかしくない投球」と目尻を下げれば、権藤投手コーチも「いい裏切られ方をした。若い。直球を真ん中に投げて空振り三振を取れる」と絶賛。チーム事情で出場選手登録を抹消されるが、現役続行へ光が見えた73球の力投だった。

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2012年9月9日のニュース