小松が帰ってキター!ロングリリーフで695日ぶり白星

[ 2012年6月26日 06:00 ]

<西・オ>今季初勝利を挙げた小松のピッチング

パ・リーグ オリックス5-3西武

(6月25日 西武D)
 炎の復活星だ。オリックスの小松が2010年7月31日楽天戦(Kスタ宮城)以来、実に695日ぶりの勝利を挙げた。先発・中山の後を受け、2回2死一、三塁からマウンドへ。ヘルマンに四球を与えて満塁とされたが、続く4番の中島を低め直球で中飛に仕留めた。生命線のフォークが効果的に決まって4回1/3を圧巻の6奪三振、無失点。魂の69球でチームの連敗を4で止めた。

 「きょうは(登板が)急だったけど、自分らしく気迫を出して投げた。チームに迷惑をかけてきたけど、これもまたスタート。これに満足することなく、どんどん巻き返していきたい」

 歓喜に沸いたお立ち台。15勝した08年の十八番だった「キターー」の雄叫びはなく、静かに喜びをかみしめた。3回は連打で1死一、三塁とされたが、炭谷、熊代をいずれも宝刀フォークで三振に仕留めた。直球のキレが戻ったことでフォーク、スライダーが生きた。23日西武戦も3回を0封。岡田監督は「ストレートにもキレが出てきたし、それが一番。変化球もいっぱい投げられるし、コントロールがいいからな」と右腕を称えた。

 08年新人王で、09年WBC出場。順風満帆に思えたが、同年1勝9敗に終わると、不振が続いた。昨季は未勝利で、防御率は屈辱の135・00。苦しみ、もがいた時間を救ってくれたのは生後9カ月の長女・莉子ちゃんの笑顔だった。「一番は、去年生まれた長女の存在ですかね。まだ野球は分からないですけど」。

 エース金子が離脱した今、先発の頭数は足りない。ただ、小松に色気はなかった。「いま与えられた場所で最高のパフォーマンスをするだけ」。平野、岸田ら最強のブルペン陣に頼もしい男が加わった。

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2012年6月26日のニュース