負けないヤクルト…ドロー呼んだ小川監督の“奇襲”

[ 2011年7月19日 06:00 ]

<横・ヤ>9回無死一塁、川端の中前打で三塁へ進塁した一走・三輪。左は城石コーチ

セ・リーグ ヤクルト2-2横浜 

(7月18日 横浜)
 ヤクルト・小川監督ならではの采配だった。1点を追う9回。右前打の先頭・宮本に代走・三輪を出した無死一塁の場面。横浜の馬場守備走塁コーチは「盗塁かバント」を警戒していた。しかし、ここで小川監督は奇襲をかける。初球でバスターエンドランのサイン。川端は外角の直球に食らいつき、打球は二塁手の渡辺をかすめて中前へ転がった。無死一、三塁とチャンスを広げ、相川の中前同点打につながった。

 ギャンブルの一手だが、ベンチには読みがあった。マウンドの山口は直球とフォークが持ち味。伊勢総合コーチは「フォークがある投手は初球にまずストライクを取りたい。ならば直球の可能性が高い。走られたくないし、あの直球もバントをやらせにきていた」と分析した。

 今季9度目の引き分けは12球団最多。小川監督は「自分の野球観ですが、追い越されないことは凄く大事。チームに貯金(13)がある中で、負けないというのは大きな意味がある」とシーズンを通しての引き分けに価値を見る。着眼大局、着手小局を実践する一手だった。

 ▼ヤクルト・七条(1安打6四球で4回途中2失点で降板)こんなに四球を出したのは初めてかもしれない。細かいところでコントロールできなかった。

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2011年7月19日のニュース