ダルが投げればこの男!中田、満塁で“10割”

[ 2011年6月25日 06:00 ]

<ソ・日>8回1死満塁、左越えに適時二塁打を放った中田

パ・リーグ 日本ハム3―1ソフトバンク

(6月24日 ヤフーD)
 最高の相性に、最高のデータがそろっていた。1―1の8回1死満塁。日本ハムの中田は悠然と打席に入ると、直前にマウンドに上がった森福の球道をじっくり見定めた。

 「満塁は最初(ファーストストライク)から思い切り行けるので、どんな球が来ても振ろうと思った」

 2ボールからの3球目。左翼線を襲う鋭いファウルで事実上、勝負は決したかもしれない。苦し紛れの直球が外れた3ボール1ストライクから5球目の内角シュートをライナーで左翼線へはじき返した。「投手がボールを投げられない3ボールまでしっかり見極められたのが大きかった。(打球は切れるか)微妙だったけど…。フェアと言ってくれて良かった」。中田はゆっくりと二塁に達した。

 これで今季の満塁機は5打数5安打12打点。打率10割だ。さらに勝利打点も両リーグ最多の8となった。そのうち5個がダルビッシュの登板試合で挙げたものだ。

 「ダルさんが投げるときは相手投手がいいので…」。エース級との対決に無類の集中力を発揮する中田に、兄貴分のダルビッシュも「いつもいつも感謝している。僕の時に凄い確率ですね」と珍しく?褒め称えた。

 入団4年目で初めて5番に据えた梨田監督もほくそ笑んだ。「4番から6番と来たら少し不服そうだったからね。よく打ってくれた。ずっと良い状態をキープしている」。左太腿痛で離脱していた小谷野がスタメン復帰した18日の広島戦(マツダ)から重圧の少ない6番に戻したが、首位攻防戦で再びクリーンアップに昇格。「チームは2位にいるんだから、3連戦のアタマは取りたい」という指揮官の構想通り、白星をつかみ取った。

 「ソフトバンクは波に乗っていたけど、全員で勝てて良かった。(ダルビッシュが投げる試合は)絶対に勝つという気持ちが強くなる」。打点も40となり、リーグトップまで1打点差。エースと2人の勝利の協奏曲はまだまだ鳴りやまない。

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