松井感激!ア軍スタッフがボランティア参加へ

[ 2011年3月26日 06:00 ]

<ダイヤモンドバックス・アスレチックス>日本に、被災地に光を届ける…5回、2死二塁、打席に立つ前にバットを交換する松井のヘルメットがまばゆく光る

 ヒデキ感激!松井秀喜外野手(36)が所属するアスレチックスの球団職員が、東日本大震災のボランティア活動のために緊急来日することが24日(日本時間25日)、分かった。松井の存在に触発され、未曽有の災害に遭った日本を少しでも助けたいと決意。早ければ来月に日本を訪れる。松井自身はダイヤモンドバックスとのオープン戦に5番・左翼で先発出場。3打数無安打ながら、昨年9月以来の守備は無難にこなした。

 ゴジラ大使が日本にやってくる。被災者を助けたい一心で、ア軍職員の1人が日本行きを決めた。原発問題などで国外に退避する外国人も多い中、その行動を伝え聞いた松井は「そうやって日本のことを気にしてくれるのはうれしい。感謝したい」と喜びを口にした。

 これも「松井効果」と言える。クラブハウスでの振る舞い方から報道陣への対応、スタッフへの細かな気配り…。礼節を重んじ、丁寧に人と接する松井の姿を見て、過去に日本とあまり縁のなかった同職員は感銘を受けたという。それだけに今回の震災には心を痛め、すでに5000万円の義援金を寄付するなどしている松井の姿を見て、自身も被災者をサポートしたい思いを募らせた。「ヒデキはいつも被災者の状況を気にかけているし、積極的に支援もしている。自分も日本のために何かしたかった」。来日後は被災地での食料の配布など、幅広い活動を行う予定だという。

 ファンを元気づけようと、松井も全力で開幕に向けて調整している。この日は昨年の9月29日のアスレチックス戦以来、約半年ぶりに左翼の守備に就いた。守備機会は2度だったが、4回1死一塁では頭上を越えた打球のクッションボールを素早く処理。正確な送球で生還を阻止し「ほとんど心配なくできたし、(膝も)全く大丈夫。自分でも安心しながら守れた」と手応えを口にした。

 年間通しての出場を掲げる松井にとっては大きなステップ。ボブ・ゲレン監督が「いい送球。問題なかった」と及第点を与えれば、タイ・ウォーラー一塁コーチも「体もよく動いていた」と高評価。首脳陣を安心させたことで、交流戦の出番も増えるはずだ。

 3回1死満塁で遊ゴロ併殺打に倒れるなど、打撃はいまだ手探り状態。13打席連続で快音がなく、打率は・125まで落ちた。「自分の役割はDH。守るよりも、打つことをちゃんとしなくちゃいけない」。日本に明るいニュースを届けるためにも、あとはバットで奮起する。

 ▽昨季の松井の外野守備 18試合に外野(いずれも左翼)で出場し補殺1、失策0。うち1試合は代打出場後、左翼に就いた。18試合の打撃成績は打率・339、5本塁打、21打点。シーズン全体(145試合出場)では打率・274、21本塁打、84打点だけに、外野を守った試合の方が好成績を残していた。

 【手術後のOP戦守備】

 ☆08年(ヤンキース) 前年11月に右膝を手術。キャンプ初日からランニング、軽めの守備練習に参加し、3月13日パイレーツ戦で左翼でスタメン出場。オープン戦16試合のうち6試合で左翼として先発した。

 ☆09年(同) 前年9月の左膝手術明け。2年続けて膝にメスを入れたこともあり、ジラルディ監督はスロー調整を指示。キャンプの練習、オープン戦を通じて守備には1度も就かなかった。

 ☆10年(エンゼルス) ランニングは一部別メニューながら、キャンプ初日から守備練習に参加。3月22日のドジャース戦で645日ぶりに実戦守備に就くなど、計4試合で左翼を守った。

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