楽天・星野監督決定的!三木谷氏「譲渡」申し入れを阪神が了承

[ 2010年10月5日 09:04 ]

楽天監督就任が決定的となった星野仙一氏

 楽天の来季監督に阪神の星野仙一シニアディレクター(63)が就任することが4日、事実上決まった。楽天の三木谷浩史会長(45)が、この日夜、阪神・坂井信也オーナー(62)と大阪市内で極秘に接触。星野SDの「譲渡」を正式に申し入れて同オーナーも了承した。これを受けて楽天は近日中にも星野SD本人に監督就任要請を行うが、現場復帰に強い意欲を示している同SDが引き受けることは確実。闘将がグラウンドに帰ってくる。

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 星野氏を三顧の礼で迎えるにあたって楽天のトップが動いた。大阪入りした三木谷会長は、極秘に行われた坂井オーナーとの会談で来季監督としての就任要請を星野SDに行うことを正式に申し入れ、同オーナーもこれを了承した。
 今年4月、大阪市内のトークショーで「もうひと勝負したい。闘志だけはまだまだある。やっぱり野球人はユニホーム」と発言。代表監督として4位に終わった08年北京五輪後初めて現場復帰を口にした。三木谷会長とは楽天が球団を所有する以前から付き合いがあり、毎年数回の会食を重ねるほど親交は深い。楽天では昨年も野村監督の後任候補として星野SDをリストアップするなど2年越しの恋人。9月29日、楽天の来季監督の最有力候補として挙がっていることが明らかになった星野SDはスポニチの取材に「オレもまだ忘れられてないということかな。ありがたいことや」と前向きな発言を行っていた。
 昨季、野村監督の下で2位に躍進した楽天は球団創設5年目で初のCSに進出した。しかしブラウン新体制で迎えた今季は開幕から低迷を続け、1度も勝率5割に届かないまま9月19日に最下位が確定。球団は今季最終戦となった同29日にブラウン監督の解任を発表し、後任監督について米田球団代表は「最下位から一転して優勝を狙えるチームにできる方にお願いしたい」と発言。星野SDに白羽の矢を立てた。
 中日監督時代に2度のリーグ優勝。02年に阪神監督に就任すると、野村前監督時代の3年連続最下位からチームを立て直し、03年には18年ぶりのリーグ優勝に導いた。その手腕を見込んでの監督就任要請。「弱いチームを勝たせるのが男のロマン」という星野氏にとって楽天監督はまさにうってつけとも言える。

 ◆星野 仙一(ほしの・せんいち)1947年(昭22)1月22日、岡山県生まれの63歳。倉敷商、明大を経て68年ドラフト1位で中日入り。エースとして通算146勝121敗34セーブの成績を残し、82年に現役引退。87~91年、96~01年の11年間、中日の監督として2度のリーグ優勝。02年に阪神の監督に就任し、03年には18年ぶりのリーグ優勝に導く。04年からは球団オーナー付シニアディレクター(SD)。08年の北京五輪では日本代表監督も務めた。

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2010年10月5日のニュース