終盤一気勝ち越し!中島「うれしい」3連勝で再奪首

[ 2010年8月9日 06:00 ]

ビクトリーロードでファンとハイタッチする中島

 【西武7-4ソフトバンク】西武2度の勝ち越し打は、勝負どころを熟知している中島だからこその芸当だった。

 「うれしすぎて気持ちが高ぶってます。3連勝できてホンマにうれしい」。ソフトバンクとの首位攻防3連戦で13打数8安打、打率・615、8打点。7月26日以来の首位返り咲きの原動力は間違いなくこの男だった。
 最初の見せ場は3―3の5回2死二塁。1ストライク2ボールから、小椋の外角低めへ逃げていくチェンジアップをうまく拾い上げて、左前へ運んだ。3回2死三塁で回ってきた2打席目は、真ん中高めの直球をバットの上っ面でとらえ中飛。「前の打席でこすったので、インパクトを意識しました」と打席でのバットの長さを微調整し、結果を残した。
 圧巻は8回。同点に追いつかれた直後の無死二塁だった。一瞬、送りバントも頭をよぎったが、森打撃コーチから強攻の指示に「何とかしたろと思った」と意気に感じた。1ストライク3ボールからの5球目。高めのフォークを見逃した。「四球だ」。しかし、球審のストライク判定に「カーッとなった」と我を忘れそうになった。地面にバットを約10秒間置いて、平静を取り戻した。「まだチャンスはある。走者を進めんと」。そしてファウルで3球粘った後の9球目。見逃せばボール球かもしれない外角低めへの直球を右翼線へ運ぶ決勝二塁打。「あの球は僕の中でちょうどライト前にいくコース」と、独自のストライクゾーンだった。
 「ナカジの気持ちがみんなに乗り移った。この3連勝は勢いがつく」と渡辺監督。2年ぶりのV奪回へ、勝負の夏に獅子の勢いが再浮上してきた。

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2010年8月9日のニュース