デーブ暴行解任問題で…西武、工藤にも事情聴取

[ 2010年7月24日 06:00 ]

練習前、円陣を組む雄星(中央)ら2軍選手たち

 西武は23日、不適切な行為があったとして解任した大久保博元・前2軍打撃コーチ(43)に関する本格的な調査を開始した。

 解任理由には雄星投手(19)らへの暴力行為があったとされ、小林信次球団社長(62)は「指導上の行きすぎの問題。しっかり調査したい」と明言。この日は前田康介球団本部長(65)が埼玉県所沢市の「若獅子寮」で、正午から午後9時すぎまで約9時間、関係者から聞き取り調査を行った。
 聴取されたのは2軍監督と各コーチ。午後7時すぎには工藤も寮に呼び出され、約2時間にわたって事情を聴かれたが、本人は「きょう話せることはないよ」と語るにとどまった。ロングラン聴取を終えた前田本部長は「まだ途中なので、事実関係がはっきりしていない。できるだけ早く結論は出したい」とした。
 球団側が大久保前コーチの「不適切な行為」を把握したのは今月中旬だった。同コーチは「遅刻1分で1000円」など高額な罰金を徴収。20万円近く払った選手がいるとの情報もあり、球団がこれを問題視。罰金制度をやめるよう言ったところ、同コーチは「おまえがチクったのか?」などと、雄星に暴力行為をはたらいたとされる。前田本部長は22日に直接本人と話し合いを持ち「疑惑のあるコーチが指導するのは適切ではない」と、この日の練習から同コーチを外した。きょう24日からは2軍選手らに詳しい事情を聴く予定でいる。
 渡辺監督は大久保前コーチの解任に対し「この件に関しては何もコメントできない」とし、今後についても「球団に任せる?そう」とした。球団側は後任の打撃コーチの人選にも着手。また大久保前コーチには解雇を含めた厳しい処分が下される可能性が高い。

 ≪雄星は終始無言≫大久保前コーチから暴行を受けたとされる雄星は、この日から再開した2軍練習に参加。しかし終始硬い表情で、報道陣からの問い掛けにもうつむき加減で無言だった。選手は練習前に前田本部長から「戸惑いはあるだろうが(行沢2軍)監督の指導に従ってほしい。迷惑を掛けるかもしれないが、心配しないでほしい」などと伝えられた。右ひじを手術し2軍調整中の中村は「球団が判断すること。今は調査の結果を待つしかない」と話した。

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2010年7月24日のニュース