言い訳しない広島4年目右腕 目標は“開幕と貯金”

[ 2010年1月6日 08:03 ]

 広島の前田健は新人だった07年こそ1軍登板はないが、2年目は引退したエース佐々岡の背番号18を受け継ぎ、9勝2敗の成績を残した。

 そして期待の3年目だった昨年は、4月11日の中日戦で完封し、本拠地マツダスタジアムでのチーム初勝利を挙げるなど、上々のスタートを切った。投球回数はチームトップの193イニング。だが思うように勝ち星は伸びず、8勝14敗と大きく負け越した。
 「0―0の展開で先制されて負けたり、同点から勝ち越された」と、均衡した場面で踏ん張れなかったことを悔やんだ。打線の援護に恵まれなかったこともあるが、言い訳はしない。「チームに貯金をつくる」と話す口ぶりからは、投手陣を引っ張るという気概が伝わってくる。
 今季は大黒柱だったルイスが抜けた。12年連続Bクラスの広島が浮上するためには、前田健の大車輪の活躍は欠かせない。心身共にもう一回り大きくなるために「体がまだできていない。技術よりも体力」と言い、走り込みで下半身を徹底的にいじめ抜くつもりだ。
 4年目の今季、初の開幕投手の期待もかかる。「いい投手がたくさんいるので厳しいけれど、やってみたい。目標にしていく」と前田健。どんな状況でも“勝てる投手”へ、21歳右腕が燃えている。

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2010年1月6日のニュース