元巨人外野手 ヤクルトスカウトに「ホッとしました」

[ 2009年12月8日 07:48 ]

 自分でも意外だった。ヤクルトのスカウトに転身した斉藤は現役引退を決めた11月を振り返った。「ホッとしました。もっとやりたかったと思うのかなと想像していたのですが…」。ケガに泣いたプロ15年間。引退はその闘いから解放された瞬間でもあった。

 巨人時代の02年。横浜高の強打者として甲子園を沸かせた斉藤がプロで開花した年だった。故障した清原和博(現野球評論家)に代わって239打数74安打で打率・310をマーク。日本シリーズ第4戦では先制2ランを含む猛打賞の活躍で、チームを日本一に導いた。しかし、04年以降は故障でリハビリ生活に入り、07年オフに戦力外通告。合同トライアウトでヤクルト入りしたが、昨オフに右かかとを手術するなど最後までケガと闘った。「今後はドラフト下位指名で活躍できる選手を見つけることが夢です」。栄光も挫折も知る斉藤だからこそ、その眼力でダイヤモンドの原石を見つけ出す。

 ◆斉藤 宜之外野手(さいとう・たかゆき)33歳、15年目。横浜甲―巨人。94年ドラフト4位。最高年俸5500万円(04年)。
 ▼通算成績 514試合、打率・268、19本塁打、113打点、20盗塁。
 ▼思い出 巨人在籍時の02年に日本一になれたこと。
 ▼再出発 ヤクルトスカウト。

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2009年12月8日のニュース