底上げなるか 目立つ補強ないヤクルト 

[ 2009年11月27日 07:23 ]

 他球団が戦力を上積みする中、ヤクルトは阪神からフリーエージェント宣言した藤本を獲得したぐらいで、目立った補強はない。3年ぶりにAクラス入りした今季を上回るには、現有戦力を底上げするしかない。

 最大の課題は先発陣の整備だ。16勝で最多勝のタイトルに輝いた館山、自己最多の13勝をマークした石川以外は横一線。両輪の今季並みの活躍を前提としても由規、ユウキ、高木、村中、川島亮あたりがローテーション投手として計算できないと、来季も駒不足で悩むことになる。
 救援陣は米大リーグ移籍を目指す五十嵐が抜ける。守護神の林昌勇の前を抑える役割として押本や松岡、けがからの復活を目指す石井に期待がかかる。
 終盤は4番に青木を据えた。16試合で打率4割2分9厘と好結果を残しただけに「数字を残したから候補なのは間違いない」と高田監督は言う。とはいえ、青木を3番に据えられる打線の方が破壊力は出るだろう。ひざに不安を抱えているデントナさえ万全なら、2年目の飛躍に期待したい。
 盗塁、犠打はリーグトップだった。「守備中心に機動力を生かす。目指す野球は変わらない」と高田監督。指揮官にとっても3年契約の最終年となる。5位、3位と着実に上ってきた階段をもう一段、上がれるか。

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2009年11月27日のニュース