ラミレス 出場停止処分受け7・6億パ~

[ 2009年5月9日 06:00 ]

ドジャース・ラミレス薬物…50試合出場停止

 通算533本塁打を誇るドジャースのマニー・ラミレス外野手(36)が7日(日本時間8日)、薬物規定違反で50試合の出場停止処分を科された。同選手は不服申し立てをせずに処分を受け入れ、「自分の健康問題で医師に会った。医師は問題ないと思って薬をくれ、それはステロイドではなかった。不幸なことに、それが薬物規定に違反するものだった。私の責任」とのコメントを発表した。

 大リーグでは詳細を発表していないが、米複数メディアは同外野手から検出された禁止薬物は「ヒト絨毛(じゅうもう)性ゴナドトロピン」(略称hCG)と伝えた。hCGは主に不妊治療に用いられるが、筋肉増強剤使用後のホルモン回復に使われることも多いという。ラミレスは「私はここ5シーズン、計15回の薬物検査をパスしてきた」と強調したが、増強剤そのものは検査をすり抜ける方法が何度も指摘されている。

 処分は7日からで試合復帰は最短で7月3日から。この期間は球団に報酬支払い義務がなく、約770万ドル(約7億6200万円)を失うことになる。「みんなを失望させてしまった。チームメート、ファンに謝罪したい」と謝罪はしたが、ボンズにはじまりソーサ、マグワイア、クレメンスら近年のスター選手につきまとう薬物禍はとどまる気配をみせない。

 ◆マニー・ラミレス 1972年5月30日、ドミニカ共和国生まれの36歳。ジョージ・ワシントン高から91年ドラフト1巡目でインディアンス入団。01年にレッドソックスへ移籍し、2度のワールドシリーズ優勝に貢献した。08年途中にドジャースに移籍。シーズン30本塁打以上と100打点以上が各12度。通算成績は2130試合出場、打率・315、533本塁打、1745打点。1メートル83、91キロ。右投げ右打ち。今季年俸は2385万ドル(約23億6100万円)。

 ▽大リーグの薬物規定違反の罰則 2002年に大リーグ機構と選手会が新労使協定に調印、03年からのドーピング検査導入を決めた。同年11月、シーズン中の抜き打ち検査の結果、5~7%が陽性反応と報告。04年から1回目の陽性反応は警告、2回目は15日間の出場停止となる罰則を初めて適用。05年、禁止薬物のリストにより多くの薬物を盛り込み、1回目で10日間の出場停止など厳しくした。06年からはさらに厳格化され、1回目で50試合、2回目で100試合の出場停止、3回目で永久追放になった。

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2009年5月9日のニュース