小笠原が演出!古城サヨナラ犠飛で5割だ

[ 2008年6月18日 06:00 ]

<巨・オ>お立ち台で笑顔を見せる古城(左)と小笠原

 【巨人4-3オリックス】福島の夜空に歓喜の雄叫びが響いた。「福島の皆さん!やりました!」。サヨナラ犠飛を放った巨人・古城の声に右翼席のG党が大歓声で呼応する。その隣には笑顔の小笠原。勝率を5割に戻す今季2度目のサヨナラ勝ちに皆が酔いしれた。

 同点の9回1死満塁。代打・古城が初球を中堅に打ち上げ、プロ入り初のサヨナラ打。一塁付近でナインからウオーターシャワーの手荒な祝福を受けた“伏兵”は「僕みたいな選手でもたくさん応援してくれる。やばい、うれしいっす」。06年6月13日、同じ福島でオリックスに1―5で敗れた“借り”も返した。

 チーム一丸のサヨナラ劇を演出したのは小笠原だ。1点差ながら重い空気が漂っていた8回2死。本柳が投じた5球目を、右中間席まで飛ばした。6月6日のロッテ戦(東京ドーム)以来、8試合ぶりの一発は10年連続の2ケタ本塁打となる同点の10号ソロ。普段は寡黙な男もお立ち台では「(福島は)なかなか巨人の試合を見られないところなので、打ててうれしい」と笑った。

 不動の3番も、ここまでは苦悩の日々が続いていた。最近5試合は打率・118。ここ数日は篠塚打撃コーチが付きっきりで指導。この日は異例の早出特打も行った。65試合目の10号到達は昨季の48試合より17試合も遅く、打率・254も決して満足行く数字ではないが、もがき苦しむ男の姿を温かく見守る原監督は「彼の持ち味は勝負強さ。この一発をきっかけにしてほしい」と期待した。

 試合後、小笠原は18日の同戦(東京ドーム)に備えるため、福島駅から最終の新幹線に飛び乗って帰京した。今季5度目の貯金生活への挑戦。昨オフに手術した左ひざは万全でないが、チームのためにベストを尽くす。侍はそのための準備を怠らない。

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2008年6月18日のニュース