ヤクルト　完封リレーで虎に初勝ち越し

＜神・ヤ＞最後を抑えた林（左）を迎える館山

　【ヤクルト２－０阪神】控えめに右拳を握った。２点リードの７回２死一、二塁。ヤクルトの館山は代打・桧山を１―３からこん身の１４９キロで一ゴロに封じた。７回を１安打無失点。押本―林昌勇（イム・チャンヨン）の“防御率０・００コンビ”は無安打で８、９回を締めくくった。８カードぶりの勝ち越しは、今季初の完封リレー。しかも敵地で首位・阪神に今季初の負け越しをつけた。

　今季初勝利を挙げた館山は力投にも「調子はよかったけど、６個も四球を出して守りづらい状況をつくってしまった」と反省しきりだ。とはいえ右横手からの直球は最速１５０キロ。スライダー、フォークをちりばめ、６番までに左を５人並べた阪神打線をかわした。右肩の違和感で出遅れたが、快投を続けるエース石川の投球を観察して「バランスの良さが参考になる」と粘りの投球につなげた。

　リードした福川が陰の立役者となった。練習中に約１０分間、青木を質問攻め。詳細は伏せたが「赤星とか平野とか、足の速くていい左打者の心理を聞きたかった」と外角中心の攻めで、阪神の好機の芽を摘んだ。高田監督は「首位のチームに勝つのは大きいし、阪神は今まで負け越しがなかったんでしょ」とニンマリ。３日からの９連戦最初のカードは神宮での巨人戦。開幕３連勝の再現に最高の弾みがつき、指揮官は「また巨人だからね。また頑張りますよ」と宣言した。