唐川快投!7回無失点でプロ初先発初勝利

[ 2008年4月26日 20:45 ]

プロ初登板で勝利投手となり、ウイニングボールを手にバレンタイン監督(左)から祝福されるロッテ・唐川

 【ロ6-1ソ】ロッテが5連勝。プロ初登板の唐川は直球の伸び、変化球の制球ともにさえ、7回3安打無失点と好投した。打線は4回に橋本の適時二塁打で先制。7回には大松の適時打などで3点を挙げ突き放した。ソフトバンクは今季初の4連敗。

 18歳の投手がプロ初登板で10球も投げないうちに、捕手のサインに首を振った。1回1死から仲沢を追い込むと、橋本からは変化球の要求。ここで唐川は、自ら球種を選ぶ。「直球がもうひとつだったので、そこでビシッといけば、乗っていけるかな」。天性の肩甲骨の柔らかさを生かした、しなやかな腕の振りから伸びのある直球。数球見た程度で芯に当てるには至難の球筋で、空振りを奪った。

 この回は最後に松中からも空振り三振を奪うなど、難しい立ち上がりでアウトはすべて三振。「緊張はあったが、プレッシャーはなかった」。気持ちの揺れを投球には表さない、新人とは思えぬ落ち着きようだった。

 極度の不振に陥る相手打線、広い球場…。これら投手有利の要素を割り引いても、7回まで三塁を踏ませぬ要因となった、球威や変化球の制球力には、豊かな将来性がのぞく。中田(日本ハム)由規(ヤクルト)に先駆けて鮮烈にデビューし、平成生まれで初めてプロ野球で勝利を挙げた投手になっても「(投手有利の)初対戦で、タイミングが合わないことがあった」。冷静に分析できる姿に、秘めた可能性がうかがえた。

 完封こそ見られなかったが「まだ先は長いので、いずれ時が来たら、という感じ」。それもそう遠くないだろう。

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2008年4月26日のニュース