巨人“FKYK”が完ぺき救援

[ 2008年4月26日 06:00 ]

<阪神・巨人>最後を三者三振で締めたクルーン(左)は天を指差す。右は阿部

 【巨人3―1阪神】巨人が25日、FKYKの「完全継投」で今季初めて甲子園で行われた伝統の一戦を制した。6回を35歳・藤田が打者3人で切り抜けると、7回は門倉、8回は山口がノーヒットでつなぎ、最終回はクルーンが160キロで3者三振締め。今季初の4連勝を飾った巨人は26日、エース上原で勝率5割に戻す。

 継投劇を締めたクルーンは、右拳を天に突き上げた。ため息が充満した敵地で勝利のハイタッチ。チームを今季初の4連勝に導いた原監督は「非常によく投手陣が(リードを)守ってくれた」と中継ぎ陣に感謝した。
 ベンチが動いたのは同点の6回だ。1死二、三塁で5回1失点の木佐貫に代打・谷を送った。ベンチの期待通り、打線は2点の勝ち越しに成功。安定していた先発右腕を早々に降板させたが、原監督の頭には9回を任せるクルーンまでの“道”は出来上がっていた。
 6回に登場したのは藤田。ロッテから移籍1年目で“伝統の一戦”は初体験ながら危なげなく無失点に抑えた。527試合連続救援登板の新記録も樹立。任務を果たした左腕はベンチ前で花束を受け取った。7回は門倉が1四球を与えながら無失点。8回は4連投の山口が2三振を奪うなど3人で片付けた。
 9回はクルーンが圧巻の3者連続空振り三振。鳥谷の初球にMAX160キロを計測し、虎の戦意も消失させた。過去2試合は4点リードでの登板だったため17日の中日戦(ナゴヤドーム)以来の6セーブ目。「やっぱりセーブがつくとうれしい」と満足顔を浮かべた。
 存在感を示した藤田は「誰にも抜かれないような記録を残したい」とレコード更新に意欲満々。昨季開幕前は育成選手だった山口は「一生懸命、投げることだけを考えました」とはにかんだ。
 ヤクルトも勝利したため3位浮上はならなかったが最大6あった借金は1まで減った。「僕の仕事はチームを勝たせること。(木佐貫に)勝ち星をつけるのが仕事じゃないから」。敵地での首位・阪神戦で巨大戦力を見事に操った原監督は、そう言って胸を張った。

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2008年4月26日のニュース