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リオの難民選手団に10選手 五輪初、アフリカ、シリアなどから

[ 2016年6月3日 22:52 ]

 国際オリンピック委員会(IOC)は3日、スイスのローザンヌで理事会最終日の審議を行い、8月のリオデジャネイロ五輪に特別参加する難民選手のチーム「難民五輪選手団」を承認した。五輪で初の試みで、シリアからドイツに渡った水泳女子の18歳、ユスラ・マルディニ選手ら10選手が選ばれた。

 南スーダンから5人、シリアとコンゴ(旧ザイール)から2人ずつ、エチオピアから1人の構成で、陸上、水泳、柔道に出場する。女子マラソンの元世界記録保持者、ケニアのテグラ・ロルーペさんが団長を務める。

 「難民五輪選手団」は参加国・地域の選手と同様に選手村に滞在し、ユニホームはIOCから支給される。表彰式では国歌の代わりに五輪賛歌が使われる。バッハ会長は「難民問題の深刻さを世界中に知らせる機会となる」と語った。

 中東やアフリカから難民が欧州に大量流入している問題を踏まえ、IOCはトップレベルで活躍する可能性がありながら十分な練習環境が整わない難民選手のために200万ドル(約2億1800万円)の特別基金を設立。難民キャンプなどで43人の候補選手を支援してきた。

 2012年ロンドン五輪では難民で特別措置を受けた南スーダンの男子マラソン選手が個人資格で出場した。(共同)

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2016年6月3日のニュース