男子日本、4連敗でリオ五輪消滅…体格差痛感 指揮官は退任へ
バレーボール男子リオデジャネイロ五輪世界最終予選兼アジア予選 第5日 日本0―3オーストラリア
(6月2日 東京体育館)
世界ランキング14位の日本は同13位のオーストラリアに0―3のストレートで敗れ、予選敗退が決定。08年北京大会以来2大会ぶりの五輪出場を逃した。1勝4敗で7位の日本は、2戦を残して五輪切符獲得圏の4位以内に入る可能性がなくなった。なお、5連勝のポーランドが五輪切符獲得を決めた。
4年前の五輪世界最終予選でも、昨年のW杯でも勝っていた相手にストレートの完敗。第1セットは18―15、第3セットは23―19とリードしながら、勝負どころで点を取れない状況は今大会を通じて改善されることはなかった。リオへの道を断たれ、清水主将は「いい仕上がりできたのに、結果を出せなくて悔しい。申し訳ないです」と唇をかんだ。右膝をひねって途中交代した若きエース石川は「実力が足りなかった。勝負どころで自分が決めきれなかったので、こういう結果になった」と責任を背負い込んだ。
14年に就任した南部監督は世代交代を推し進め、石川や柳田をチームの中心に据えて強化した。15年W杯では成果が出て6位と躍進。若手の爽やかなルックスも人気を集め、会場は連日超満員だった。世界最終予選に懸かる五輪切符は4年前の2枚から4枚に増加。2大会ぶり五輪出場の期待は膨らんでいたが、応えることはできなかった。
日本の最大の武器は清水や石川の強力なジャンプサーブのはずだった。だが、指揮官は敗因を「相手サーブに押された。サーブ力に差があった」とした。日本のアドバンテージを最後まで見いだすことはできなかった。
スタメンの平均身長は、今予選最も高いオーストラリアの2メートル4に対し、最も低い日本は1メートル89。15センチもの差があった。南部監督は「表面上を見ただけで世界との差はかなり開いている。日本男子が復活するには多くの人材を育成しないといけない」と言った。サイズのある選手の発掘、育成が喫緊の課題。無いものねだりをしても仕方がないが、他に復活策も見いだせない。南部監督は進退について「全て協会に任せている」と保留したが、退任は免れない状況だ。
▼日本バレーボール協会木村憲治会長 リオ五輪の出場権獲得を成し得なかったことは大変残念である。本大会は五輪出場がかなわず残念だったが、南部監督就任以降の2年間で若手の台頭など得るものは多数あった。次の目標に向かって再出発を図ってほしい。
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