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“東京五輪詐欺”に注意 「入場券もらえる」と勧誘 高齢者に被害

[ 2013年10月23日 22:36 ]

 2020年に開催が決まった東京五輪の入場券がもらえるなどと持ち掛けられ、事業投資や株売買を勧誘されたとする相談が9月以降、各地の消費生活センターに複数寄せられていることが23日、分かった。既に高齢者が約200万円をだまし取られる被害も発生した。

 国民生活センターは「投資詐欺が疑われる相談もある。五輪の開催が近づくにつれて同様の勧誘は増えるとみられ、相手が実在する会社か調べるなど注意してほしい」と呼び掛けている。

 センターによると、近畿地方に住む60代の男性は「東京五輪の関連企業の投資パンフレットがあり、全国500人限定で送られている」と電話があった。投資内容は1口20万円で金利9・5%という好条件だった。

 その後、男性は「パンフレットを譲ってほしい。届いた後に電話をくれたら、五輪の入場券をプレゼントする」と提案されたが、対応を不審に思って消費生活センターに連絡した。

 金をだまし取られたのは四国地方に住む70代の男性。以前に未公開株を購入していたことを知っており、電話で「五輪の開催で株価が上がるので売らないか」と勧誘があった。

 男性が売却を決めると、相手は「送金の保険で30万円が必要」と話し、手続き経費などの名目で次々と現金を要求。男性は計約200万円を渡したという。

 五輪開催の経済効果による地価上昇を見込んだ勧誘もあった。北陸地方の60代女性のもとには「東京五輪で不動産が見直される。ファンドに投資すると配当金がもらえる」と電話があった。

 パンフレットも受け取った女性は、指定された口座に金を振り込んで出資しようとしたが、自宅に呼んだ銀行員が詐欺の可能性を指摘したため、振り込まなかった。

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2013年10月23日のニュース