GMトップにバーラ氏 自動車大手初の女性CEO「勢いを全速力に」

[ 2013年12月11日 08:50 ]

 米自動車最大手のゼネラル・モーターズ(GM)は10日、最高経営責任者(CEO)のダン・アカーソン氏(65)が来年1月15日に退任し、後任に製品開発などを担当するメアリー・バーラ上級副社長(51)が就くと発表した。米メディアによると、世界の大手自動車メーカーのCEOに女性が就くのは初めて。

 米財務省は9日、GMが2009年に経営破綻後、巨額の公的資金を投じて救済したGMの株式売却を完了したと発表したばかり。米政府が実質的に指名したアカーソン氏がCEOを退任し、GMで約33年にわたりキャリアを積んだバーラ氏が後任となることで、業績回復を背景に自立成長路線が明確になる。バーラ氏は「最高のチームを率いることができるのは光栄で、勢いを全速力に保つようにする」とのコメントを発表した。

 GMは米国での販売好調を追い風に成長戦略の加速を目指すが、欧州事業の不振などグローバルな収益力では課題も残り、バーラ氏の経営手腕に注目が集まりそうだ。

 バーラ氏はGMで製造や技術関連の部門を担当し、就職後に米スタンフォード大で経営学修士(MBA)を取得。GMの再建過程で製品開発などを担うリーダーに就き、顧客のニーズに合った新型車の開発を指揮することで業績回復に貢献した。米メディアによると、父親もGMで働いていたという。

 一方、アカーソン氏は10日の電話会見で、バーラ氏が選ばれたのは「素晴らしい才能があるためで、性別が理由ではない」と説明。がんと診断された妻との時間を優先するため、退任時期を予定より数カ月前倒ししたことも明らかにした。(共同)

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2013年12月11日のニュース