急加速問題でトヨタ勝訴 米カリフォルニア州の事故
米カリフォルニア州で2009年、トヨタ車を運転中に事故死した女性の遺族が、安全システムの不備による急加速が原因だとしてトヨタ自動車に損害賠償を求めた訴訟で、カリフォルニア州ロサンゼルス郡地裁の陪審団は10日、原告の訴えを退け、トヨタ勝訴の評決を出した。
トヨタの大規模なリコール(無料の回収・修理)につながった「意図しない急加速」の問題に関連した訴訟は他にも多数あり、トヨタ勝訴の評決は他の訴訟にも影響する可能性がある。
原告側は、アクセルとブレーキを同時に踏んだ際にブレーキを優先させる安全装置「ブレーキ優先システム」がなかったために急加速し、事故につながったと主張したが、AP通信によると評決は、車両の設計と事故に関連性はないと結論づけた。
トヨタ側は、女性が他の車と衝突後、誤ってアクセルを踏んだことが事故につながったと主張していた。
トヨタは「今回の評決によって、トヨタ車はブレーキ優先システムの有無にかかわらず安全であることが再確認された」とコメントした。
米メディアなどによると、日本出身のウノ・ノリコさんが09年8月にトヨタの06年型の乗用車「カムリ」を運転中に、他の自動車と衝突。速度を制御できずに木にぶつかり、亡くなった。(共同)
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