トヨタ、レクサス生産の一部移管 福岡からカナダへ

[ 2012年7月24日 10:37 ]

 トヨタ自動車は24日、高級車ブランド「レクサス」のスポーツタイプ多目的車(SUV)「RX」の一部生産を子会社のトヨタ自動車九州の宮田工場(福岡県宮若市)からカナダの工場に移管する方針を明らかにした。近く発表する。

 RXは北米市場を中心に販売されており、歴史的な円高水準への抵抗力を高める狙いがある。カナダの工場は2014年に生産能力を増強する計画で、移管する台数は3万台程度とみられる。

 宮田工場は主にレクサスシリーズを生産している。11年度は計約30万台を生産し、RXは約7万台。12年度の生産目標は計約35万台で、7月6日にレクサスの海外向けセダン「ES」を全面刷新し、本格量産を始めた。RXの減産分はESなど他の車種で補うため、全体の生産規模には影響が出ないもようだ。

 トヨタは国内生産300万台態勢を維持する方針を強調する一方で、為替水準に採算が左右されにくい態勢づくりを着々と進めている。

 今年2月に北米など向けSUV「ハイランダー」の生産を13年後半に宮田工場から米国の工場に移すと発表。6月には北米向けの小型車「ヤリス(日本名ヴィッツ)」の生産を13年5月にグループ会社の豊田自動織機の長草工場(愛知県大府市)からフランスに移すと発表した。

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2012年7月24日のニュース