日産 リーフの電気を家庭に供給 震災や節電に

[ 2012年5月30日 18:17 ]

 日産自動車は30日、電気自動車(EV)「リーフ」から住宅に電気を供給する世界初のシステムを実用化し、その装置を発売すると発表した。東日本大震災以降、EVを停電など非常時の電源に使いたいという要望が高まっており、商品化を急いでいた。

 リーフの蓄電池には24キロワット時の電力をためることができ、一般家庭で使う約2日分の電力に相当。夜間に充電し、昼の車に乗らない時に家庭で使えば、ピーク時の節電にも貢献できる。電力会社が夜間の電気料金を安くすれば、電気代の節約にもなる計算だ。

 装置の価格は工事費込みで約33万円(国の補助金を適用)。6月中旬から受け付けを始める。本年度は1万台の販売を目指す。

 リーフと住宅の分電盤を装置でつなぐことで供給が可能となる仕組み。装置はエアコンの室外機ほどの大きさで、電子機器メーカーのニチコン(京都市)が開発した。太陽光発電からリーフへの充電もできる。

 装置は、日本がEVの急速充電器の国際規格として推進している「CHAdeMO(チャデモ)」方式を採用。これが普及すれば、欧米の自動車メーカーが提唱している「コンボ」方式に対し、大きく先行することにもなりそうだ。

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2012年5月30日のニュース