トヨタ、プリウス向け接近通報装置を30日発売

[ 2010年8月24日 06:00 ]

 トヨタ自動車は24日、昨年5月発売のハイブリッド車(HV)、3代目「プリウス」向けに、人工的にモーター音を出す「車両接近通報装置」を30日に全国で発売すると発表した。走行音が静かなHVの接近を歩行者に知らせ、安全を確保する狙い。通報装置を発売する自動車メーカーは世界初としている。

 価格は1万2600円で、取り付け費用を含めて2万円前後になる。月間千個以上の販売を見込む。他のHVについても、対応装置を順次発売するほか、新型車への標準装備を検討している。
 通報音は車両の発進から時速約25キロまでの低速時に鳴り、25キロ以上では自動的に切れる。音量はエンジン車が同じ速度で走る場合と同程度とした。速度が上がると音程も上がるよう設定し、実際の走行感覚に近くした。
 モーター音を電子的に作り出すコントローラーと、音を出すスピーカーを車両前部に内蔵する。ハンドル右側にスイッチを設け、音を消すこともできるようにした。
 HVは低速時にエンジンを使わず、モーターだけを動力にするため、走行音が静かすぎて歩行者に危険との指摘が出ていた。国土交通省は1月にガイドラインを作成し、自動車業界に通報装置の搭載を求めている。

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2010年8月24日のニュース