100人が体験会“エンジン類似音”聞き比べ

[ 2010年5月10日 18:29 ]

 ハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)の走行音が静かすぎ、歩行者に危険だとの指摘を受け、国土交通省は10日、低速走行中にエンジン類似音を出す装置の体験会を東京都の自動車学校で開いた。

 トヨタのHV「プリウス」と、三菱のEV「アイ・ミーブ」、日産のEV試作車の3台が試験走行。装置は速度計に連動し、時速20キロまでの間「ホワンホワン」といったうねるような音や、「キーン」という金属音などを組み合わせてスピーカーから流す仕組み。3台とも音の質感は異なり、視覚障害者ら約100人が停止時、発進時、走行時の音をそれぞれ聞き比べた。
 会場にはHVにはねられたことがあるという視覚障害者も複数いた。
 東京都調布市の愛沢法子さん(54)は「音のしない車は非常に怖い。類似音は聞き取りやすかった」と評価。日本盲人会連合会長の笹川吉彦さん(76)は「町中の騒音の中でも実際に聞こえるのかどうか、(連合会として)さらに検討したい」と話した。
 国交省は同会の陳情を受け今年1月、今後発売する新車に備える装置のガイドラインを作成している。

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2010年5月10日のニュース