トヨタ 過去最高の15億円の制裁金支払いへ

[ 2010年4月17日 18:31 ]

 トヨタ自動車が、車の欠陥を知りながら速やかに米道路交通安全局(NHTSA)に報告しなかったとして、大規模リコール(無料の回収・修理)に絡んで支払いを求められている制裁金を、受け入れる方針を固めたことが17日明らかになった。ただ、NHTSAが指摘した「欠陥隠し」については反論する意向。NHTSAがトヨタのこうした姿勢を容認しない場合、トヨタが異議を申し立てて支払いを拒否する可能性も残っている。

 米政府が科す制裁金は1637万5千ドル(約15億円)で、自動車メーカーとしては過去最高額。支払いに同意するかどうかを当局に回答する期限の19日までに正式に決める。
 制裁の理由は、トヨタが1月にリコールを発表したアクセルペダルが戻りにくくなる問題について、欠陥を知りながら故意に隠し、NHTSAに通報が遅れたというもの。
 これに対し、トヨタはこれまで「違法なことはしていない」(幹部)と一貫して「欠陥隠し」を否定している。そのため制裁金支払いの際に何らかの形での反論表明を認めるよう、当局と最終調整している。
 トヨタは米国で、リコールのために車の価値が落ちたと所有者が訴えた訴訟などを多数抱えている。「欠陥隠し」に反論できなければ訴訟が不利になる。
 一方、当局は別のリコールについて追加制裁する可能性もトヨタに伝えており、制裁金が増える恐れがある。(共同)

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2010年4月17日のニュース