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石田匠が判定勝利でWBA王者の井上拓真への挑戦権を獲得 WBA世界バンタム級指名挑戦者決定戦

[ 2023年6月11日 18:54 ]

WBA世界バンタム級指名挑戦者決定戦でサンティリャン(右)と打ち合う石田匠
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 プロボクシング元日本スーパーフライ級王者で、WBA世界バンタム級3位の石田匠(31=井岡)が11日、大阪市の住吉区民センターで同級指名挑戦者決定戦に臨み、4位のビクター・サンティリャン(27=ドミニカ共和国)を判定2―1(116―112×2、110―118)で下し、井上拓真(大橋)が保持する同王座への挑戦権を得た。

 5回から「何が何でも世界へ」という気持ちをリングで表した。その回の開始ゴングと同時に距離を一気に詰め、自ら接近戦に持ち込んだ。鋭い左ジャブが武器で本来は持ち味を出せるはずの中間距離での戦いを捨てた。「アグレッシブに、前に出ることしか考えなかった。ガムシャラでした」。17年10月に英国でWBA世界スーパーフライ級王者カリド・ヤファイ(英国)に判定で敗れた試合や、19年12月にIBF同級指名挑戦者決定戦での敗戦を生かした。どちらも得意の左ジャブで流れをつかみかけながら相手のプレスに後退し、ジャッジの支持を得られなかった。「いつも、それで負けてきた」。もう31歳、悔いを残す戦いはできなかった。井岡一法会長からも「何が何でもという死に物狂いの姿勢を見せてくれた」と称えられた。

 石田は中盤から近距離で戦い続けて主導権を奪い、11回に右目をカットしても残り2回はリング中央で激しくパンチを交換。「圧をかけたら相手も嫌がっていた。プロ36戦目で何かをつかめた」と新境地を切り開いた手応えがある。「小さい頃から、ずっと世界チャンピオンになると言ってきた。“有言実行”にします」と自信たっぷりに言い切った。

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