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ヘビー級・但馬 “秒殺”TKOデビュー「この階級は未知数だけど“迷わず行けよ、行けばわかるさ”」

[ 2022年4月29日 22:12 ]

プロボクシング ヘビー級8回戦 ( 2022年4月29日    メルパルク大阪 )

プロデビュー戦でキム・サンホー(右)に強烈な左をヒットした但馬ミツロ
Photo By スポニチ

 全日本選手権ライトヘビー級2連覇などアマチュア5冠を誇る但馬ブランドン・ミツロ(27=3150ファイトクラブ)がプロデビュー戦に臨み、戦績8勝(2KO)3敗1分けのキム・サンホー(38=韓国)に初回56秒、TKO勝ちした。A級デビューは史上9人目。立ち上がりから圧倒し、ロープ際に追い込んで連打したところでレフェリーが試合を止めた。本人は「ちょっと(動きが)硬かった」と反省するものの、試合出場がアマ時代の18年国体以来では無理もない。「今回は1ラウンドで終わらせたことが収穫」と話した。

 国内重量級は選手層が極端に薄く、ヘビー級とライトヘビー級は日本王者不在、日本ランキングにも1人もいない。但馬は昨年12月に今回と同じ会場で日本ボクシングコミッション(JBC)管轄外のエキシビションに出場し、世界主要4団体に含まれないWBFで、かつて世界クルーザー級王座を獲得した西島洋介(48)と対戦した。

 以前は練習相手にも困り「スパーリングはここ数年で、両手で数えられるぐらい」だったという。中央大時代から腰痛にも悩まされた。興毅会長のサポートで改めて治療に取り組み「朝起きて腰が痛くないし、走れるようになった」。スパー相手も用意してもらい、順調にトレーニングできているという。

 また、試合2日前には“燃える闘魂”アントニオ猪木氏(79)と対面し、励まされたという。「凄いオーラがあった。闘魂に火が付いた」と感激。「この階級は僕自身にとっても未知数だけど“迷わず行けよ、行けばわかるさ”」と同氏がよく使う名フレーズで決意を示した。また、本人の快諾により、この日の入場テーマには「炎のファイター INOKI BOM―BA―YE(猪木ボンバイエ)」を使用した。

 次は8月にエディオンアリーナ大阪第1競技場で開催予定の所属ジム興行に出場する見通し。亀田興毅会長は「国内に相手がいないので、海外から呼べばいい。次は日本タイトルマッチになると思う」と話した。「ミツロのいいところは、この体でスピードがある。ケガもあって今まで十分に練習できなかったが、追い込んでいけばもっと強くなる。まだ27歳。海外のヘビー級選手は35、36歳がピークだし、まだこれから」と成長を見込む。本人も「40歳まで(現役で)やるつもり」と応じた。

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2022年4月29日のニュース