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ホープ堤がB級プロテスト受検 異例のサウスポー相手に高い技術披露 今夏にA級デビュー戦計画

[ 2022年4月26日 14:23 ]

プロテストで3Rのスパーリングする堤駿斗(左)=撮影・郡司 修
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 16年世界ユース選手権で日本人初優勝などアマチュアボクシング通算13冠に輝き、志成ジムからプロ転向を表明した堤駿斗(22)が26日、東京・後楽園ホールで、6回戦デビューが可能なB級のプロテストを受検した。27日に合否の発表が行われる。

 3ラウンドのスパーリングでは元WBOアジア・パシフィック・フェザー級王者の森武蔵(22=志成)がパートナーを務めた。開始当初はやや動きが硬く手数も少なかったが、「低く来る相手に狙っていた。手応えはあった」というカウンターの右アッパーを当てるとリズムが出た。2回からは持ち味のジャブが決まり始め、スムーズな上下の打ち分けやパンチをまとめるシーンも目立ち、3回には相手のパンチをかわして打つ得意の形に持ち込むなど高い技術を披露した。

 合格すれば、井上尚弥(大橋)ら特例で過去数人しかいないとされるA級(8回戦以上)でのデビューが計画されている。異例のサウスポー相手のプロテストとなったのも、A級デビューへタイトル経験者とのスパーリングが必要で、同じジムの近い階級に森がいたためだ。デビュー戦は今夏に予定されており、関係者によると相手は外国人選手が有力。ジムの先輩で世界4階級制覇のWBO世界スーパーフライ級王者・井岡一翔が元4階級制覇王者ドニー・ニエテス(39=フィリピン)との防衛戦を予定しており、その前座でデビューする可能性もある。

 アマ時代の昨秋の世界選手権以来、スパーリングは2度目だったという堤は「ちょっと硬くなった。初めての対戦だったので、前半は相手のリズムや距離感を見ていた」と説明。技術的な面に加えて「一応プロテストなので基礎的なものは見てもらわないといけないので、防御もしっかり意識して慎重に進めました」と話し、「フィニッシュにつながるシーンは見せていない。そこは試合で見せたい」と明かした。手応えを問われると「まずまずかな。よかったとは言えないけど、最悪な結果は免れたかなと」と控えめで、「パカスカもらって終わっちゃう、みたいな」と話して笑いを誘った。

 仕上がりが「50~60%ぐらい」というこの日のウエートは約66キロで、デビュー戦はフェザー級を予定。アマ時代は減量に苦しんだとあり、「フェザー級だったら全然問題ない。最近は計量失格も多いですし、安全面も込めて最初はフェザー級で挑戦したい」と語った。

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