中谷“フルボッコ”初防衛!米デビュー戦で4回TKO、相手の鼻へし折った 視線は「統一戦」へ

[ 2021年9月12日 05:30 ]

WBO世界フライ級タイトルマッチ12回戦   〇中谷潤人 TKO4回32秒 アンヘル・アコスタ● ( 2021年9月10日    米アリゾナ州トゥーソン )

アコスタ(右)に左パンチを放つ中谷
Photo By ゲッティ=共同

 王者・中谷潤人(23=M・T)が指名挑戦者の同級1位アンヘル・アコスタ(30=プエルトリコ)を下して初防衛を果たした。1回に中谷の左ストレートを浴びたアコスタが鼻から出血。4回途中でレフェリーが続行不能と判断した。日本人世界王者の米国での初防衛成功は初の快挙。本場のファンに実力をアピールした中谷は他団体王者との統一戦を希望した。

 中谷が世界王者としての第一歩を力強く踏み出した。初防衛戦、初の米国での試合、初の屋外リング…初めてづくしの舞台で実力を存分に発揮。強打自慢の挑戦者の鼻をへし折り、昨年11月に獲得したベルトを守った。

 「最初のラウンドで良いパンチが入ってリズムがつかめた。ダウンシーンを見せたかったけど、結果としては良い勝ち方ができた」

 立ち上がりは距離を取って慎重に入ったが、得意の左ストレートを顔面にヒットさせて主導権を握った。2回以降は接近しての打ち合いにも応じ、挑戦者を追い詰めた。鼻を骨折したアコスタは2度ドクターチェックを受けたが、出血は止まらず、4回途中でレフェリーが試合を止めた。

 身長1メートル71と、フライ級では長身で細身だが、長いリーチに加えてフィジカルの強さが中谷の武器だ。法大スポーツ健康学部の泉重樹教授が作成したトレーニングメニューで基礎体力を強化。ビザ発給の遅れでロサンゼルスでの直前合宿の期間が短縮を余儀なくされたが、国内で重い階級の選手とスパーリングを行い“力勝負”にも磨きをかけた。

 中学卒業後、単身ボクシング修業した米国に世界王者として凱旋。インパクトを残す勝利で今後の可能性も広がった。米トップランク社のボブ・アラムCEOは「とても才能があり、パワフル。また喜んで試合を組む」と明言。中学時代に自宅練習場に掲げた「WBC世界フライ級王者になる」の夢の実現へ。中谷はターゲットにWBC王者フリオ・セサール・マルティネス(メキシコ)の名を挙げ、「統一戦をやりたい気持ちが強い」と視線を先に向けた。

 ◇中谷 潤人(なかたに・じゅんと)1998年(平10)1月2日生まれ、三重県東員町出身の23歳。小4から空手を始め、中1でボクシングに転向、U―15全国大会を2連覇。中学卒業後に単身渡米してルディ・エルナンデス氏に師事し、17歳でプロデビューした。16年全日本フライ級新人王、17年8月に日本ユース王座、19年2月に日本王座を獲得。身長1メートル71の左ボクサーファイター。

 ≪米での防衛戦は日本16例目≫日本人世界王者の米国での防衛戦は中谷が11人16例目で、戦績は今回を含め9勝7敗。米国での防衛戦最多は井上尚、亀田和の3回。勝利数最多は井上尚の3勝。初防衛戦を米国で行ったのは下田に続き中谷が2人目。下田は7回TKOで敗れており、中谷は米国で初防衛に成功した日本人1号となった。

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