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井岡一翔は潔白!JBC、倫理委員会の答申書受けて結論「ドーピング違反なかった」

[ 2021年5月19日 16:31 ]

昨年大みそかのWBO世界スーパーフライ級タイトルマッチで2度目の防衛に成功した井岡一翔
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 日本ボクシングコミッション(JBC)は19日、オンラインで記者会見し、WBO世界スーパーフライ級王者・井岡一翔(32=Ambition)のドーピング疑惑について倫理員会の答申書を公表。井岡にドーピング違反はなかったと結論づけた。永田有平理事長は井岡に対し、処分がないことを明言。名誉回復について「誠意を持って対応したい」と話した。

 倫理委員会は、青沼隆之氏(シティユーワ法律事務所弁護士、元名古屋高等検察庁検事長)を委員長に、氏名非公表の医師(医学博士、日本スポーツ協会公認スポーツドクター、日本アンチ・ドーピング機構(JADA)学術委員会委員・TUE委員会委員)、貞弘賢太郎氏(シティユーワ法律事務所弁護士、元東京地方検察庁検事)の3人で構成され、4月20日から今月18日までの期間に関係者のヒアリング、警視庁に対する照会、審議対象者の聴聞などを行ったとしている。

 答申書によると、ドーピング検査の結果、A検体から禁止薬物であるTHC(大麻)が検出され、その後実施されたB検体の検査ではTHCは検出されなかったものの、禁止物質であるエフェドリン、フェネチルアミン及びチラミンの3成分が検出された。だが、簡易キットを使用した検査方法の特性、検体の管理状態、検査時期などの問題点を指摘し、検体を採取した時点で成分が含まれていなかった可能性を否定できないとした。また、手順に重大な瑕疵があったとし、結論としては「本件ドーピング検査の結果をもって審議対象者がJBCアンチ・ドーピング規定を含むJBCの諸規則に違反し、又は刑罰法規に抵触する行為をおこなったと認定することはできない」とした。

 これを受け、JBCは井岡にドーピング違反はなかったと認定。永田理事長は「あたかもドーピングがあったかのような印象を与えてしまったことを関係者、井岡選手に心よりお詫びしたい」と謝罪した。また、情報漏洩したこともあり、JBC内に新たにドーピング委員会、ガバナンス委員会の設置を理事会に申し入れ、承認されたとした。

 井岡は昨年大みそかの田中恒成(畑中)戦でのドーピング検査で尿検体から大麻成分などの禁止薬物が検出されたと報じられた。井岡サイドは警察の事情聴取があったことは認め、意図的な不正薬物、違法薬物の摂取を否定し、「潔白は、倫理委員会で主張していく」としていた。

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2021年5月19日のニュース