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大商大日本拳法部出身のホープ、前田稔輝は「人生初ダウン」 初のサウスポー対決を判定で制して7戦全勝

[ 2021年4月11日 16:31 ]

判定3―0で7戦全勝とした前田稔輝(左)
Photo By スポニチ

 19年の全日本フェザー級新人王で日本同級17位の前田稔輝(じんき、24=グリーンツダ)が11日、エディオンアリーナ大阪第2競技場でA級昇格初戦となる同級8回戦に臨み、藤田裕史(31=井岡)を判定3―0(78―73、78―73、77―74)で下し、7戦全勝(4KO)とした。

 ただ、初めてのサウスポー対決で4回中盤にダウンを喫した。遅いタイミングの左カウンターをもらい、尻もちをついた。再開後はロープ伝いに回り込んで残り1分以上を何とかしのいだ。その後も同じパンチを当てられる場面があったものの、序盤からジャブを的確に当ててボディーもヒット。確実にポイントを重ねた。

 試合後は「いい経験。人生初ダウンです」と苦笑い。小1から日本拳法を始め、大商大まで通算10度の全国制覇を達成した有望株。大学卒業後の19年4月にデビューし、プロボクシング7戦目で初めてダウンを経験した。「ちょっと効いてました。(相手の左カウンターが)見えてなかったので。相手(の体勢)が半身で引き気味。ジャブはいいけど、左を当てるには遠くて。(余計に踏み込んで)体が残っているところを当てられました」。その場面を振り返る冷静さを持ち合わせていた。「キャリアがある相手で試合の組み立ても、うまかった」と31歳のベテランを称えた。

 現状の課題について「きょうは慎重にいき過ぎたかも。自分は日本拳法出身で当て勘と飛び込みの速さが持ち味。あとは、いろいろな入り方や(攻撃の)バリエーションを増やさないと。ラウンドごとの波がないようにしたい」と話した。初めての8回戦をフルに戦い、スタミナに不安がないことを証明したのも収穫だった。

 フェザー級で現在、日本17位。年内の展望について「あと何試合やれるか分かりませんが、3~4試合できれば。きょうみたいな試合だとチャンピオンにはやられる。(マッチメークは)会長に任せて一戦一戦、決まった試合を勝っていきたい」。着実に力をつけながらランキング上昇を目指す。

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