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渡部あきのり 2回KOで初防衛「経験が助けてくれた」、東洋太平洋Sウエルター級タイトルマッチ

[ 2019年12月16日 22:20 ]

東洋太平洋スーパーウエルター級タイトルマッチ 2回KOで初防衛に成功し、リング上でインタビューに答える渡部あきのり
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 プロボクシングのOPBF東洋太平洋スーパーウエルター級タイトルマッチ12回戦は16日、東京・後楽園ホールで行われ、王者・渡部あきのり(34=角海老宝石)が同級8位シティデット・バンティ(28=タイ)に2回1分46秒KO勝ちし、初防衛に成功した。

 8月に敵地・韓国で獲得したタイトルの初防衛戦。これが47戦目のベテランは「力みとかもあったけど、経験が自分を助けてくれた。1番強い自分でリングに上がれたし、その積み重ねで34歳でも。これからなんだというところを見せたい」と胸を張った。

 15戦連続KO勝利の日本記録を持つ渡部らしい力強い一発だった。序盤からガードを固めて前進する作戦を遂行、変則的なタイミングで大振りする挑戦者のパンチを何発か被弾しながらも冷静さは失わなかった。2回、バンティをロープ際に追い詰め、アッパー気味の右ボディーをさく裂させる。大の字に倒れた挑戦者は10カウントを聞いても立ち上がることができなかった。

 昨年12月、日本スーパーウエルター級王座統一戦で正規王者の新藤寛之(宮田)と引き分けた。暫定王座は防衛の形となったが、あえて返上し、ターゲットを東洋太平洋王座に変えた。渡部は「プロで15年、16年やってきて今年に入って一つの光が見えた」と話す。基本に立ち返り、WBA世界ミドル級王者・村田諒太(帝拳)ら強い選手のスタイルを参考して良い部分を真似ながら新たな自分のスタイルを構築。「毎日“きのうの自分”に勝てるように練習していた」という。

 「韓国の試合は勝ったけど、そんなに良いボクシングではなかった。きょうはまあまあ。100点満点で60~70点ですね」

 渡部にとって、ここはまだ通過点。「ボクシングをやっている以上は目標というか、夢は世界チャンピオン。チャンスがあるなら階級はスーパーウエルターでもミドルでもいい。メキシコでもアメリカでもどこにでも行く。もっと練習して強くなって周りに“行け”と言ってもらえるようになるしかない」と気合を入れ直していた。

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2019年12月16日のニュース