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脳外科医ボクサー田中将大 衝撃25秒殺デビュー!「狙ってました」

[ 2019年2月7日 05:30 ]

ミニマム級4回戦   ○田中将大 TKO1回25秒 瀬下雄介● ( 2019年2月6日    後楽園ホール )

1R、右ストレートを瀬下(左)に見舞う田中将大(撮影・荻原 浩人)
Photo By スポニチ

 日本ボクシングコミッション(JBC)のコミッションドクターを務める脳外科医の田中将大(29=川崎新田)が、プロボクサーとしてのデビューを白星で飾った。同じくデビュー戦だった瀬下に衝撃の1回25秒TKO勝ち。ゴングを合図に猛ダッシュして右フック一発でダウンを奪うと、立ち上がった瀬下に連打を浴びせて2度目のダウンを奪い、あっさりと勝利を決めた。

 「狙ってました。デビュー戦は足首や膝が硬くなっているので効くんです」と冷静に分析した。勝ち名乗りを受けた直後には相手に駆け寄って「気持ち悪くない?」と尋ね、意識を確認するなど“医師の顔”ものぞかせた。

 大学卒業後は沖縄、神奈川、福島の病院で脳外科医として活躍。上司の勧めで15年からコミッションドクターに就いた。テレビでしか見たことのなかったボクシングに感動し、「選手に寄り添える医師に」との思いから川崎新田ジムに入門。17年にはプロライセンスを取得した。新田会長が「日本の宝と言えるぐらい優秀なドクター。リングに立たせるのは複雑な心境」と言うほど、脳外科医としての将来を嘱望されながら、常勤の仕事を辞めてこぎつけたデビュー戦。来月からは「手術のたくさんできる病院」に勤務が決まっており、本業にも手抜きはない。

 プロデビューの目的は経験を医師として選手に還元することだが「リング上から見た景色は最高でした。楽しかったので続けたい」と、プロボクサー生活の継続を明言。同姓同名の“マー君”を超える二刀流は、しばらく続く。

 ◆田中 将大(たなか・まさひろ)1989年(平元)3月6日生まれ、東京都八王子市出身の29歳。暁星国際高―聖マリアンナ医大では剣道部主将。15年からJBCのコミッションドクター。16年に川崎新田ジムに入門し、17年7月にプロテストに合格。昨年2月に結婚した眼科医のうみ夫人もコミッションドクター。身長1メートル62の右ファイター。

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