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大竹、穂積超え最年長王者へ 3年9ヶ月ぶり世界戦へ気合十分

[ 2018年8月1日 05:30 ]

WBO世界スーパーバンタム級タイトルマッチ   (王者)アイザック・ドグボー《12回戦》(同級6位)大竹秀典 ( 2018年8月25日    米アリゾナ州グレンデール )

<大竹秀典・WBO世界スーパーバンタム級タイトルマッチ挑戦会見>自身監修のチャンピオン豚キムチ丼を提供する大竹(撮影・会津 智海)
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 2度目の世界挑戦が決まった大竹秀典(37=金子)が31日、横浜市内で会見し、国内最年長37歳1カ月での王座奪取を誓った。初挑戦から3年9カ月、チーム体制を一新して勝負を懸ける。また、同日付でOPBF東洋太平洋スーパーバンタム級王座を返上した。

 横浜ビールが運営する飲食店「驛の食卓」で行われた記者会見。大竹は会見後、スーツをコックコートに着替え、報道陣に自ら監修した「チャンピオン豚キムチ丼」を振る舞った。自分の職場であり、再挑戦への原点となった場所での会見は強い決意の表れ。

 「日本ではボクサーの“定年”と言われる年齢だけど、不可能を可能にするのが自分の仕事。絶対にタイトルを取って帰りたい」

 目指すは長谷川穂積の35歳9カ月を上回る国内最年長37歳1カ月での世界王座獲得だ。

 14年11月に当時のWBA王者スコット・クイッグ(英国)に敵地で判定負け。「王者との圧倒的な差を感じ、ボクシングを続けるかどうかも迷った」という大竹は週5日だった勤務を週2日に減らしてもらい、トレーナーを代え、新たにフィジカルトレーナーを招くなどチーム体制を一新した。努力と根性一辺倒から“考えるボクシング”にシフト。9連勝で2度目の大舞台に臨む。最初の挑戦から3年9カ月の時間が経過したが、「この1年はボクシングが楽しくなった」と手応えを感じている。

 中国で防衛に成功したWBO世界フライ級王者・木村翔、米国でWBO世界スーパーフェザー級王座を獲得した伊藤雅雪の活躍も「素晴らしいこと。もちろん刺激になった」と発憤材料している。

 19戦全勝と若く勢いもあるドグボーに対し、大竹は「パンチが強くて振ってくる。自分がどれだけ小さく振っていけるかに重点を置いてやっている」と対応策を披露。“リングの職人”が無敗の王者はどう料理するか?勝利へのレシピは出来上がっている。

(大内 辰祐)

 ◆大竹 秀典(おおたけ・ひでのり)1981年(昭56)7月6日生まれ、福島県郡山市出身の37歳。ほぼスポーツ経験はなかったが、21歳の時に地元のジムでボクシングを始める。23歳で上京し、金子ジム入会。2012年8月に日本スーパーバンタム級王座、17年3月にOPBF東洋太平洋同級王座を獲得。家族は両親と弟。身長1メートル72、右ボクサーファイター。血液型B。

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2018年8月1日のニュース