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尚弥 常に相手は「最強」想定で準備、3階級制覇王者のリスクマネジメント

3階級制覇祝勝会で3本のベルトを披露し、笑顔の井上尚弥
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 勝てるかも、と思ってしまった分だけ悔しさが倍増した。2点を先取しながら逆転負けしたサッカーW杯ロシア大会での日本代表対ベルギー戦のことである。そんな思いは日ごとに薄れてはいたが、ベルギーがブラジルに勝って準決勝に進出したことで再び悔しさ募った。なぜ、あの時に…。

 勝負の世界に「たら」「れば」がないのは百も承知。だが、後悔や反省がなければ、進歩もない。敢えて書かせていただく。なぜ、日本はボールを保持したまま、時間を使い切ることをしなかったのだろうか?

 世界のメディアも絶賛したベルギーのカウンターが素晴らしかったという点に異論はない。9.35秒、あるいは9.94秒と報道されたが、いずれにせよ、わずか10秒足らず。日本は、その時間をベルギーに与えない選択肢を持っていたはずだ。

 日本最速プロ16戦目での3階級制覇を果たしたWBA世界バンタム級王者・井上尚弥(25=大橋)は「いつも対戦相手を過大評価して試合に臨む」という。当然、事前に対戦相手の情報は入手するが、これまでで「最強」と想定して準備する。試合中に何らかの誤算が生じても焦りや不安、迷いを抱かないようにするためのリスクマネジメントだ。常に「下馬評では上」という周囲の評価の中で戦い続けてきた“怪物”ならではのメンタルコントロールとも言える。

 サッカーに話を戻そう。あの場面、確かに日本は攻めていた。点を取ろうとしていた。その姿勢は評価したい。MF本田のFKも素晴らしかった。世界トップクラスのGKによって阻まれただけだ。続くCKをGKにキャッチされ、ベルギーの速攻の起点となったが、FKからの一連の攻撃にもっと時間をかけていれば、少なくともあの時点での負けはなかった。おそらく試合前の西野監督は延長戦、さらにPK戦も想定していたはずである。そこまで強豪に臆するこなく戦い続けていながら、あの場面の“攻めの姿勢”の中に焦りや不安、迷いが潜んでいたとしたら残念でならない。もちろん、延長で勝てたとは言えないが…。

 井上尚は今秋、ボクシングのW杯とも言える「ワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)」に参戦する。サッカー日本代表DF長友とは、面識こそないもののSNSで交流があると聞く。長友にはW杯での経験を井上尚に伝えてほしいし、4年後に向けて井上尚から得るものもあるはず。そして、井上尚にはバンタム級最強を証明し、世界の頂点に立つ姿を見せてほしい。(大内 辰祐)

[ 2018年7月9日 09:30 ]

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