井上尚弥 3階級制覇へスパーリング開始 メキシコ人スパーパートナーを初招へい
ボクシングのWBA世界バンタム級タイトルマッチ(25日、東京・大田区総合体育館)で国内最速プロ16戦目での3階級制覇に挑む同級2位・井上尚弥(25=大橋)が1日、横浜市内の大橋ジムで、新たに招へいしたメキシコ人パートナーとのスパーリングを開始した。
この日は元3階級制覇王者・長谷川穂積氏と15年12月に対戦し、判定負けしたものの2度のダウンを奪ったスーパーフェザー級のカルロス・ルイス(24=メキシコ)と4ラウンドを消化。好戦的な相手のパンチをガードで防ぎつつプレッシャーをかけ、ボディーやワンツーを当てたかと思うと、ジャブで距離とリズムをつくってから上下に打ち分けたり、右ボディーからアッパーのコンビネーションなど、さまざまなパターンを試した。
井上尚弥がメキシコ人をスパーリングパートナーに招へいしたのは初めて。「メキシカンは独特のタイミングがある。初日なので緊張感を持ってやった。疲れもあるので無理をしないで、丁寧にやった」と振り返った。前週までの2週間はWBA世界バンタム級王者ジェイミー・マクドネル(32=英国)対策として招へいした長身の英国人選手2人と対戦。新パートナーのスタイルは異なるが、「対応して自分の引き出しを増やし、試合当日に何かのタイミングで試せればいい。スパーはいかに反応できるか。相手対策よりも自分をどう仕上げるか」と説明した。
大橋ジムの大橋秀行会長は「マクドネルも好戦的で、逃げ回る感じじゃないから」と招へいした理由を説明。「あとはコンディションですね」とこれから本格的となる減量など調整面をポイントに挙げた。今回はルイスのほかに、「カトー(加藤)」の名前も持つ日系6世のフェザー級、イサオ・カランサ・トーレス(31=メキシコ)も招へい。3月のチャン・ウー(24=中国)、4月のラザ・ハムザ(25=英国)、リー・ウッド(29=同)と合わせて、井上尚弥史上最多となる3カ国計5人のパートナーと拳を交えることになった。メキシコ人2人は15日まで滞在予定で、今後は調子を見て6ラウンドや7ラウンドのスパーも予定しているという。
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