村田諒太 7Rで打ち切り「右ボディーが多いのは、良くない時のバロメーター」
ボクシングのWBA世界ミドル級タイトルマッチ12回戦(22日、両国国技館)で王者アッサン・エンダム(33=フランス)と5カ月ぶりの再戦に臨む同級1位・村田諒太(31=帝拳)が2日、都内の所属ジムで7ラウンドのスパーリングを行った。当初は10ラウンドを予定していたが、内容が良くなかったため3ラウンドを残して打ち切った。
試合20日前で疲れがピークに来ており、相手にあまりプレッシャーをかけられなかった。パートナーのパトリック・デイ(米国)との5ラウンドでは右ストレートから左ボディーのコンビネーションを見せる一方で、窮屈そうに右ボディーを打つ場面も多く、何度もアッパーを被弾。アドリアン・ルナ(メキシコ)との2ラウンドは全体的な手数も減った。村田は「疲れは仕方がないが、ボクシングで言うと右ボディーが多かった。上半身を高く保とうとしたら重心が後ろに残って上体が突っ立ってしまい、体重の乗ったパンチがあれ(右ボディー)しか打てなかった。右ボディーが多いのは、良くない時のバロメーター。(15年11月の)ラスベガスデビュー戦の時もそうだった」と分析。「10ラウンドのスパーリングは一度やっているし、悪いイメージを残すより早めに切り上げた方がいい」と判断したことを明かし、「修正するしかない」と話した。
この日は試合を中継するフジテレビの企画でWBO世界スーパーフライ級王者・井上尚弥(大橋)と加藤綾子アナウンサーがジムを訪問。プロ転向後の村田の練習を初めて見たという井上尚は「疲れがたまっている中でも、右ストレートから攻めて左ボディーにつなげようと凄く意識しているのは伝わってきた」とコメント。「ここからは疲れを抜かないといけないので、疲れを抜く練習に切り替えていくのでは」と説明した。自身は年末に計画していたIBF世界スーパーフライ級王者ジェルウィン・アンカハス(フィリピン)との統一戦が消滅したが、「仕方がない」と苦笑い。自身の米デビュー戦を中継したHBOテレビが来春、スーパーフライ級の選手を集めた第2段興行を計画していることについては「興行が決まればそこまでスーパーフライ級でやりたい」と見通しを口にした。
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