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具志堅会長が“先制パンチ” 相手会見に乗り込み質問攻め

[ 2017年5月17日 05:30 ]

WBC世界フライ級タイトルマッチ   王者フアン・エルナンデス≪12回戦≫同級1位・比嘉大吾 ( 2017年5月20日    有明コロシアム )

比嘉の対戦相手・エルナンデス(左)に逆取材する具志堅会長(右)
Photo By スポニチ

 世界初挑戦の比嘉大吾(21=白井具志堅)がメキシコ・レイジェス社製のグローブを使用することになった。同社のグローブは衝撃が伝わりやすいとされており、自慢の強打で11年間KO負けなしのWBC世界フライ級王者フアン・エルナンデス(30=メキシコ)を倒しにいく。一方、比嘉を指導する具志堅用高会長(61)は16日に都内で行われた王者の公開練習を視察。質問攻めやスパー要求などの“具志堅ワールド”全開で先制パンチを浴びせた。

 世界戦で使うグローブの選択を問われた比嘉は迷わず「レイジェス」と答えたという。同社のグローブはナックル部分の詰め物が薄く、一般的にKOを狙うパンチャー向きとされる。テクニックに優れるエルナンデスのKO負けは06年3月のプロ8戦目のみ。デビューから12連続KO勝利の比嘉は、持ち味のパワー勝負に徹するつもりだ。

 担当する野木丈司トレーナーは「外から触って一番、指の形が分かるのがレイジェス。レイジェスで比嘉のパンチを受けるのは嫌ですね」と苦笑い。減量が順調のためこの日は休養に充てたが、既に同社のグローブで練習を積んでいる。具志堅会長は同じ沖縄出身の愛弟子の挑戦について「どっちが勝つにしてもKOで決まる」と予想した。

 具志堅会長は一足先にエルナンデスを“攻撃”した。公開練習の会見では最前列に陣取り、質疑応答が一段落すると「ダウンしたことあるの?」「今の体重は?」と矢継ぎ早に質問を浴びせた。質問者が元世界王者で比嘉の会長と知らされた王者陣営のブストス・トレーナーは「スパイに来たんですか?」と笑顔でけん制したが、具志堅会長は「練習を見に来たんだよ」と大真面目。同トレーナーが「ヨウコソ」と日本語で応じると、「用高、ヨウコソ」とギャグを返して爆笑を誘った。

 王者がミット打ちなど10分で練習を切り上げると「スパーリングしないの?1ラウンドでいいからやってよ」と要求。拒否されても「スパーを見に来たのに」と食い下がった。最後は諦めたが、「シャドーを見て分かった。うまいけど(15年にジムの江藤光喜が挑戦した元WBCスーパーフライ級王者)クアドラスよりスピードは落ちる」と分析。「体重はあと2キロと言ってたが本当か?ハートも弱いと思う。会話して分かった」と切り捨てた。

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2017年5月17日のニュース