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尚弥 5・21V5戦勝てば9月米デビューへ 大物前座オファー来た

[ 2017年4月5日 05:30 ]

ベルトを肩に拳を突き出す八重樫(左)と井上尚弥
Photo By スポニチ

 ボクシングのWBO世界スーパーフライ級王者・井上尚弥(23=大橋)の9月の米デビューが濃厚となった。大橋ジムの大橋秀行会長(52)が4日、米国から試合のオファーが届いていることを明かした。井上尚は5月21日に有明コロシアムで、IBF世界ライトフライ級王者・八重樫東(34=大橋)とダブル防衛戦を行うことが決定。指名挑戦者のリカルド・ロドリゲス(27=米国)を退け、ビッグマッチの前座が予想される本場初進出へ弾みをつける。

 念願の米進出が実現しそうだ。大橋会長は都内で開いたダブル世界戦の発表会見後、「米国から9月の試合のオファーが正式に来た。ノンタイトル戦か防衛戦か分からないが、今回は実現の可能性が高い」と明かした。標的だった4階級制覇王者ローマン・ゴンサレス(ニカラグア、帝拳)が先月に王座から陥落。計画していた年末の対戦が消滅した井上尚も「いい意味でモチベーション」と明るい表情で話した。

 大橋会長によるとオファーは米テレビ局によるもので、9月上旬にビッグネームが登場する興行の前座が2つ候補に挙がっているという。9月にはミドル級頂上決戦となる3団体統一王者ゴロフキン(カザフスタン)―前WBC王者アルバレス(メキシコ)、ゴンサレスが初黒星を喫した現WBC世界スーパーフライ級王者シーサケット(タイ)との再戦などが計画されており、前座で井上尚が印象的な勝ち方をすれば米国での評価はさらにアップ。パウンド・フォー・パウンド(全階級を通じての最強ランク)1位だったゴンサレスの評価が落ちた今、軽量級の“ポスト・ロマゴン”として井上尚にオファーが出た可能性もある。

 5月もビッグマッチになる可能性があった。大橋会長によると、IBF王者アンカハス(フィリピン)との統一戦が「99%決まりかけた」、さらに1階級上のWBAバンタム級王者ザキヤノフ(カザフスタン)への挑戦も「一度は決まったが、“凱旋試合を一戦やるので待ってほしい”と言われた」という。最終的には指名挑戦者ロドリゲス相手に5度目の防衛戦となったが、井上尚は「まずは5月にしっかり結果を出す。それ次第で9月に米国へ行ければ、そこで爆発したい」と頼もしい。「接近戦がラフでうまい」相手に対して走り込みキャンプを予定しており、「下半身を強化して今まで以上に力強い試合ができると思う」と意気込んだ。

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2017年4月5日のニュース