×

宮城出身の藤岡奈穂子 4階級制覇で被災地に力を「勇気づけたい」

[ 2017年3月12日 13:22 ]

4階級制覇挑戦の藤岡奈穂子(左)と対戦相手のミジャン。右はミジャンのエルナンデス・マネジャー
Photo By スポニチ

 ボクシングのWBA女子世界フライ級王座決定戦(13日、東京・後楽園ホール)の調印式と前日計量が12日、東京都文京区の日本ボクシングコミッション(JBC)で行われ、同級1位のイザベル・ミジャン(32=メキシコ)はリミットより400グラム軽い50・4キロ、同級2位の藤岡奈穂子(41=竹原慎二&畑山隆則)は500グラムアンダーの50・3キロで一発パスした。

 藤岡はWBCミニマム級、WBAスーパーフライ級、WBOバンタム級に続く4階級制覇に2度目の挑戦。フライ級王座は過去2度、ドイツとメキシコで挑戦して逃しており、「それなしではここまで続けてこなかったので、目標としては大きい。ここがゴールではなく目標は5階級なので、まずここをクリアしないといけない」と話した。身長は藤岡の1メートル58に対しミジャンが1メートル67と差があり、「出入りがキーになる。その中でいかに自分の距離にするかがポイントと思う」と展開を予想した。

 宮城県出身で2011年3月11日の東日本大震災では地元が被災し、自身が予定していた翌12日の世界初挑戦も延期になった経緯があり、前日11日午後2時46分には自宅で黙とうを捧げた。「あの時みたいに初心に帰って、もう1回世界挑戦と言われているのかなと思った。基本に立ち返ってやりたい。自分が勝って(復興が)さらに前へ進めるよう勇気づけたい」と誓った。

 なお、グローブはメキシコのレイジェス社製を使用し、色はミジャンが赤、藤岡が紫。藤岡は普段の練習からレイジェス社製を使っており、「最近は綿もしっかりして、(日本の)ウイニング製寄りになってきた」と話した。オフィシャルはレフェリーが島川威氏(日本)、ジャッジは原田武夫(日本)、ピニット・プラヤドサブ(タイ)、プロムマセ・チャウシュラック(同)の3氏。

続きを表示

この記事のフォト

2017年3月12日のニュース