∨12の山中 快勝に「気持ちよく戦えた」「プレッシャーが強くしてくれる」
プロボクシングの世界ボクシング評議会(WBC)バンタム級タイトルマッチ12回戦は2日、両国国技館で行われ、王者・山中慎介(34=帝拳)が挑戦者で同級6位のカルロス・カールソン(26=メキシコ)に7回57秒にTKO勝ち、同王座の12試合連続防衛に成功。元世界ボクシング協会(WBA)ライトフライ級王者・具志堅用高(協栄)が持つ日本歴代最多の13にあと1とした。
山中との一問一答は次の通り。
――全て左で5度倒した。
山中「序盤は体重が乗り切らなかったところもあったが、タイミングは合っていた。その後のクリンチワークも良くなかったけど、セコンドがジャブを指示していたので、最後のラウンドは右のジャブがいい状態になって、左へ持っていってフィニッシュできた」
――距離感は最初から合っていた。
「ジャブも届く位置だった。ラウンドを重ねるごとに良く出た。何度も経験してるけど、1ラウンドの動きはあれでいいのかというのがあった。もう少しキビキビ動かないと、と毎回思う」
――相手の右ももらっていた。
「行き過ぎた。後先考えずにが、悪いところで出た。近い距離では気をつけないと。もう少しうまく対処できたなと思うのがあった」
――インパクトある試合をしたいと話していた。
「相手があってのこと。インパクトを与えられたか分からないけど、感じてくれたらと思う。前回は倒し倒され(の試合)で、悪いところも出た。今回は今回で試合を組んでもらって、お客さんが喜んでもらえたらうれしい。前回は長谷川(穂積)さんと一緒(の試合)だったけど、今回は一人だけど、これだけ会場を埋めてくれた。気持ちよく戦えた。日本でやっているありがたさを感じた」
――1人で世界戦というのはプレッシャーがあったか。
「プレッシャーは毎回感じている。それは仕方ない。でもプレッシャーがなければ、やっている意味がない。こういうのは現役生活をやっていないと分からない。毎回期待に応えようというプレッシャーが自分を強くしてくれている」
――ボディーも効いていた。
「しっかり下が当たれば上につながると分かっていた。ボディーストレートは意外と当てやすいと思った。少なかったですけど、あの距離、相手だと左ストレート中心のボクシングでよかった」
――ジャブは出し方とかを意識したのか。
「結局は左につなげるため。ジャブに反応してなかった。ジャブから勢いをつけられて、最後のフィニッシュにつなげられた。自分だけでは分からなくて、セコンドがカバーしてくれてありがたい」