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比嘉 KO勝ちで初防衛に成功 セコンドに感謝「自分だけだったら負けていた」

[ 2016年11月5日 21:46 ]

2回、強烈なパンチを打ち込む比嘉大吾(左)

 ボクシングの東洋太平洋フライ級タイトルマッチ12回戦は5日、東京・後楽園ホールで行われ、王者・比嘉大吾(21=白井・具志堅)が挑戦者の同級2位フェリペ・カゴブコブJr(27=フィリピン)に4回2分55秒KO勝ちして初防衛に成功。プロデビューから11試合連続KO勝利を収めた。カゴブコブJrは14戦6勝(2KO)3敗5分け。

 比嘉は1回、いきなり右ストレートを相手の顔面に打ち込む順調な立ち上がり。しかし、「あれで上だけ狙いすぎて単調になった」と反省したように手数が減り、自身より身長の低い挑戦者に頭をつけられてボディーを狙われた。しかし、ラウンド間に野木丈司トレーナーからボディー攻めを指示され、4回に右ボディーの連打でダウンを奪うと、最後は右ストレートで倒してカウントアウト。野木トレーナーは「力んで珍しく狙いが単調になったが、強弱をつけて上下に(パンチを)散らせた。指示どおり修正できたのはたいしたもの」と評価した。「(連続KOを)意識していないといったらウソになる。それがちょっと悪い方向へ行った」と言う比嘉も「自分だけだったら負けていた。ボクシングはラウンド間にセコンドへ戻るスポーツ。そこがありがたい」と感謝した。

 現在、WBCフライ級で3位にランク。比嘉の憧れでもある4階級制覇王者ローマン・ゴンサレス(ニカラグア、帝拳)が返上した同級王座は1位ナワポーン(タイ)と2位エルナンデス(メキシコ)が決定戦を行う見通しで、比嘉陣営は勝者への挑戦を目指す。元WBA世界ライトフライ級王者の具志堅用高会長は「私の現役のときより強い。こんなパワーはなかった」と愛弟子を称え、「年内の世界戦は決まらなかったけど、来年早々には挑戦させたい」と話した。

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2016年11月5日のニュース