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山中 V10戦はいわくつき相手も“神の左”で「KOでスッキリ」

[ 2016年1月20日 05:30 ]

笑顔で意気込みを語る山中

WBC世界バンタム級タイトルマッチ 王者・山中慎介―同級3位リボリオ・ソリス

(3月4日 島津アリーナ京都)
 ボクシングの帝拳ジムは19日、WBC世界バンタム級王者・山中慎介(33=帝拳)の10度目の防衛戦とWBC世界ライトフライ級王者・木村悠(32=帝拳)の初防衛戦を3月4日に京都市の島津アリーナ京都で行うと発表した。山中の相手は13年の亀田大毅戦で計量に失敗し、「負けても王座保持」騒動を起こした前WBA世界スーパーフライ級王者リボリオ・ソリス(33=ベネズエラ)。山中はいわく付きの人物をKOして沙也乃夫人(30)の誕生日を飾ることを誓った。

 日本歴代3位に並ぶV10戦の相手はソリスに決まった。「クレージーな印象がある。試合内容よりも、あのイメージですね」。山中も指摘した通り、日本では亀田ジム騒動の当事者として知られる。WBAスーパーフライ級王者時代の13年12月、IBF王者・亀田大毅との統一戦の前日計量でリミットを1キロ以上オーバー。やけくそになって水とコーラをがぶ飲みし、王座を剥奪された揚げ句に亀田大に判定勝ちして「負けても王座保持」問題を引き起こした。

 ソリスはその後バンタム級に上がり、2年間で7連勝。亀田大戦の前にはWBA世界スーパーフライ級王座統一戦で河野公平(ワタナベ)に判定勝ちしており、日本人には2戦2勝だ。それでも山中は「うまくて荒々しさも感じるけど、タイプ的にやりづらいとは思わない」と話した上で「一気飲みされないようにしたい(笑い)。減量も楽になったと思うし、ルールを守って万全の状態で来日してほしい」と呼び掛ける余裕を見せた。

 V10戦へ、モチベーションは高い。故郷・滋賀に隣接し、高校時代にボクシングを始めた「原点の場所」京都への初の凱旋試合。また、3月4日は沙也乃夫人の31歳の誕生日でもある。「今までたいしたプレゼントもしていないので、今回は勝利というプレゼントをしたい」。昨年末、IBF世界ライトフライ級王者・八重樫東(大橋)がリング上で夫人の誕生日を祝福したシーンが頭にあるという。何より、昨年9月のモレノ(パナマ)戦が判定勝ちだったため「今回はKOでスッキリ終わらせたい」との思いが強い。「倒すパンチ?“神の左”じゃないですか。圧倒的に勝つことを目標に調整したい」。サラリとしたコメントに意気込みがにじんだ。

 ▽負けても王座保持問題 13年12月のWBA・IBFスーパーフライ級王座統一戦でWBA王者ソリスが前日計量に失敗して王座剥奪。IBF王者・亀田大毅(亀田)が試合に勝てば王座統一、負ければ両王座とも空位になると報道陣に告知された。しかし、亀田大が判定負けした試合後、亀田陣営は「負けてもIBF王座は保持と確認していた」と主張して大混乱。日本ボクシングコミッション(JBC)は騒動を起こした亀田ジムを事実上の資格剥奪処分とし、亀田3兄弟は国内で試合ができなくなった。

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2016年1月20日のニュース