美人ボクサー黒木優子 大差判定V3も「倒すボクシングを目指します」
プロボクシングWBC世界女子ミニフライ級タイトルマッチ10回戦 王者・黒木優子 判定3―0 ナンシー・フランコ
(12月20日 福岡市九電記念体育館)
美人すぎるボクサーがスピードで圧倒した。WBC女子世界ミニフライ級タイトルマッチ10回戦は20日、福岡市の九電記念体育館で行われ、王者黒木優子(24=YuKO)が挑戦者ナンシー・フランコ(26=メキシコ)に3―0で大差の判定勝ち。3度目の防衛に成功した。戦績を20戦15勝(7KO)4敗1分けとした黒木は、来春にV4戦を行う。
華麗に舞い、ショートパンチを突き刺した。ゴングと同時にラッシュした挑戦者。サウスポーの女王は慌てることなく右回りに動き、マタドールのようにいなした。1R中盤には早々と必殺の左ストレートが顔面にヒット。これで主導権を握ると、ブルファイトに持ち込もうとする相手に巻き込まれず、最後までスピードで圧倒した。
「体を寄せてきてアナコンダのようにしつこかったけれど、距離を取って、楽に戦えた。1Rで効いているのが分かったし、(本来なら)4Rで倒せた」
体幹も強くなり、踏み込みの鋭さも格段にアップ。3Rには相手は口を切り、4Rには褐色の顔が赤茶色に染まった。IBF王者を返上した相手に、最大7ポイント差と力の違いを見せつけ3―0の判定勝ち。だが、フィニッシュまで持ち込めなかったこと、そして美人ボクサーらしく最終Rで右目尻を切ったことも悔しがった。
「勝てたことはうれしいけれど、一度もダウンを取れなかった。来年はコンビネーションを磨いて、倒すボクシングを目指します」。今後の選択肢はV10、統一戦、さらに1階級下げ、アトム級での変則2階級制覇も視野に入る。その前に3度目の防衛のご褒美として、29日に福岡県警警部でもある母・郁子さん(52)らと東京へ向かい、井上尚哉の世界タイトル戦を観戦する。 (山本 智行)
▼長谷川穂積(ゲスト解説。元WBCバンタム、フェザーの2階級世界王者)熱くならずに冷静に戦えた。あとは詰め。KOできるようになれば。
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