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井上 文句なしMVP!KO賞&年間最高試合も受賞で3冠達成

[ 2015年1月7日 05:30 ]

昨年12月30日、2階級制覇を達成した井上尚弥

 14年のボクシング年間表彰選手の選考会議が6日、都内で行われ、WBO世界スーパーフライ級王者の井上尚弥(21=大橋)が最優秀選手賞、KO賞、年間最高試合(12月30日、WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ、オマール・ナルバエス戦)に選出され、3冠を達成した。技能賞には世界戦2戦2勝のWBC世界バンタム級王者の山中慎介(32=帝拳)、殊勲賞は4団体制覇したIBF・WBO世界ミニマム級王者の高山勝成(31=仲里)が選ばれた。

 文句なしのMVP初受賞だった。井上は昨年4月に日本最速6戦目でWBC世界ライトフライ級王座を獲得。それだけでも十分受賞に値する結果だが、12月30日にはさらに大きなインパクトを残した。2階級上げて挑んだWBO世界スーパーフライ級タイトルマッチで、世界王座計27度防衛の伝説的王者ナルバエスから4度ダウンを奪って2回KO勝ち。世界最速8戦目で2階級制覇に成功した。この試合は9月の八重樫東とローマン・ゴンサレスの激闘よりも高く評価され、年間最高試合となった。さらに年間3戦3KO勝利で、KO賞にも選出された。

 78、79年の具志堅用高(最優秀選手賞、KO賞、年間最高試合)、89年の高橋ナオト(技能賞、KO賞、年間最高試合)以来の3冠を成し遂げた井上は「今まで練習してきたことがMVPという結果に結びついて素直にうれしい。ナルバエスに勝ったことを評価してもらえたと思う」と喜んだ。

 30日の試合後は大みそかだけ完全休養したが、元日からは早速、ロードワークを再開した。今年は無敗の3階級制覇王者ゴンサレスとの対戦などの期待も膨らむ。「ナルバエス戦のインパクトに負けない試合をしていきたい。相手の質にもこだわって、強い人間を倒したい。来年もMVPを獲れるように頑張ります」。昨年のボクシング界は井上に始まって、井上に終わった一年だったが、今年も井上の年になる可能性は十分だ。

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2015年1月7日のニュース