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村田デビュー戦 フジテレビ異例13台カメラで生中継

[ 2013年8月20日 06:00 ]

強烈な右でミット打ちをこなす村田

73キロ契約 村田諒太―東洋太平洋ミドル級王者・柴田明雄

(8月25日 東京・有明コロシアム)
 ボクシングのロンドン五輪男子ミドル級金メダリストでプロに転向した村田諒太(27=三迫)は19日、東京都練馬区の三迫ジムで東洋太平洋ミドル級王者・柴田明雄(31=ワタナベ)とのデビュー戦に向けた練習を公開した。ノンタイトルマッチにもかかわらずゴールデンタイムで生中継するフジテレビは、世界戦級の態勢を敷いて放送することが決定。注目を集める金メダリストのプロ初戦を異例の中継態勢で盛り上げる。

 注目度も金メダル級だ。公開練習に集まった報道陣は約100人。通常、世界王者の公開練習では約30人程度だ。ジム内のクーラーでは空調が追いつかず熱気はムンムン。村田が「ジムが暑くて、おかげさまで体重が落ちています」と笑うほどの人数の多さだった。

 デビュー戦を中継するフジテレビも異例の態勢を敷いた。テレビカメラは天井カメラやスーパースロー再生が可能なハイスピードカメラなど計13台。2元中継のもう一方、神奈川県座間市民体育館での井上尚弥の日本ライトフライ級タイトルマッチにも12台のカメラを投入する。計25台で午後7時からの2時間枠を中継。解説は村田戦が山中慎介、西岡利晃氏、井上戦は内山高志、八重樫東の豪華新旧世界王者が務める。有明には2台の大型ビジョンも入れて、場内を盛り上げる予定だ。

 フジテレビは4月のプロテストをバラエティー番組内で中継したが、今回は方針を一転。同局関係者は「48年ぶりの金メダリストのデビュー戦を中継できるのは光栄なこと。奇をてらわず、王道の中継をしたい。ラスベガスの試合のような、洗練された中継を目指す」と意気込む。知名度抜群の村田の魅力を存分に伝えることで、視聴率競争では強力な裏番組の「24時間テレビ」(日本テレビ)に対抗するつもりだ。

 デビュー戦まであと5日。村田はミット打ち、バッグ打ち、ロープなどで約1時間半、軽快に体を動かした。「減量は練習前であと3キロ。あしたの練習で刺激を入れて、あとは疲れを抜きたい」。ほおが少しこけて、これまで以上に精かんになった顔には自信がみなぎっていた。

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