×

山中 マタドール戦法 “闘牛”挑戦者かわし左ズドン

[ 2012年3月30日 06:00 ]

公開練習でミット打ちを行う山中

WBC世界バンタム級タイトルマッチ12回戦

(4月6日 東京国際フォーラム・ホールA)
 プロボクシングのWBC世界バンタム級王者・山中慎介(29=帝拳)のマタドール戦法が完成した。29日に都内で2回のスパーリングを公開。「レイジング・ブル」の異名を持つ挑戦者で元スーパーフライ級3団体統一王者ビッグ・ダルチニャン(36=オーストラリア)の突進を受け流す華麗なボクシングを披露した。

 赤いTシャツに赤地に金の線が入ったシューズで、山中が闘牛士の動きを見せた。前後左右の自在なステップだけではない。相手をロープに追い詰めると上体の動きでパンチを華麗にかわし、必殺の左ストレートを打ち込む。「足も上体も同じところにいない」と説明した進化を証明した。

 「突進力が凄くて、左を思い切り振る」と言う通り、ダルチニャンの武器は闘牛のようなラッシュだ。「華やかな舞台に映える」と山中は赤いものを愛用してきたが、今回はガウン、トランクス、シューズとも赤でそろえた。闘牛士を連想させるのは装いだけではなかった。

 もちろん、防御だけでなく「最後は左で倒します」と10連続KO勝利も視野に入れる。世界的知名度がある最強挑戦者を倒した先に「米国で試合を」との夢がある。「実力と名前を世界に広めるには、いい相手」と言う山中に気後れはない。

続きを表示

2012年3月30日のニュース